(2019年10月29日 10:00〜12:00)
自動車の情報呈示機器であるHMIは画面の大型化に伴い様々な情報を同時に呈示することが可能となっている。しかし一方で、ドライバによっては情報過多や呈示された情報に視線を移すことが困難となり、必要とする情報まで見落としてしまうことや情報を捉えられず呈示内容の認識に時間を要してしまうことが懸念される。そこで本講座では、自動車におけるHMIに呈示する情報量並びに呈示する位置の違いがドライバの呈示情報の認識に与える影響をドライバの注意特性などのドライバ特性を考慮した検討結果を紹介する。
(2019年10月29日 12:45〜14:45)
ホログラム技術は70年に及ぶ長い研究の歴史があり、優れたさまざまな機能を利用した応用の可能性を示しながら、未だに十分に実用化されているとは言い難い。グラフィックアートへのイメージホログラムの応用の他に、光学デバイス用途、光ストレージなどへの応用が検討されて久しいが、実用化に至った例は余り多くない。一方、この数年におけるヘッドアップディスプレイ (HUD) の実用開発および製品化は非常に盛んで、市場の急激な立ち上がりが見られる。本講座では、ホログラム技術の基本原理、記録材料およびHUDへの応用の可能性と最新の開発動向を紹介し、最後に実用化への技術課題と今後の展望について解説する。
(2019年10月29日 15:00〜17:00)
自動車用ヘッドアップディスプレイ (headupdisplay:HUD) は、自動車運転中の正面に近い位置かつ遠方に情報を提示できることから、注視対象に向ける眼球運動量が少なく、かつ眼の焦点調節に要する時間を短縮できる。したがって、視認時間が短くなり、交通事故や眼疲労の低減が期待できる。 本講演では、前半にHUDの生理学的安全性を述べ、後半は、眼光学の基礎知識、加齢に伴う視覚変化に関する知識、生体計測技術、ユーザビリティのノウハウなどを活かし、視覚的ニーズに応じるための理想的なデザインである「視覚中心設計」について、事例とともに紹介する。以前より本セミナーを担当しているが、新しい点として、生理光学の基礎を多めに追記する。