PVA (ポリビニルアルコール) の構造、合成、応用、物性および溶解性評価

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
会場 開催

日時

開催予定

プログラム

第1部 PVA、PVOHの構造と物性の関係

~ポリビニルアルコール系樹脂の高機能化技術と用途~

(10:00~13:00)

 撹拌の用語解説から撹拌機の選定、撹拌装置の設計、スケールアップ、トラブル対策まで、動画を多く使ってビジュアルに初心者の方にも分かりやすいように解説します。

  1. ポリビニルアルコール系樹脂の基礎
    1. ポリビニルアルコールの製造法
    2. ポリビニルアルコールの基本構造と特性の概要
    3. 分子構造、水溶液安定性、鹸化条件の差による構造への影響
  2. ポリビニルアルコール系樹脂の機能化
    1. 機能性付与の手法変遷
    2. 主な変性種及び反応性を利用したPVAの用途例の紹介
      1. 紙コート剤用途
      2. 乳化剤用途
      3. 塩化ビニル懸濁重合用途
      4. フィルム用途
      5. 吸着剤用途
      6. 血管塞栓剤用途
    3. 架橋剤の例
    4. エチレン変性ビニルアルコール系樹脂
  3. ポリビニルアルコール系樹脂の高次構造の制御
    1. 自由体積について
    2. ガス透過度と自由体積空孔サイズの関係
    3. 各種既存高分子材料の自由体積
    4. 高性能ガスバリア材の設計の考え方
  4. 構造制御
    1. ポリビニルアルコール系樹脂系樹脂の非晶相制御の程度とその効果
      1. 自由体積の制御
        • 分子運動性、力学的特性との関係等
      2. 結晶化挙動への影響
        • 結晶成長次元
        • 等温/非等温結晶化
        • 結晶の線成長 等
      3. 溶融成形性への効果 等
    2. ポリマーアロイ検討例 (ポリアミド、ETFE、ポリオレフィン等)
      1. 酸無水物変性品との押出反応) 相溶化剤種の違いによる自由体積への影響等
      2. ポリマーアロイのモルフォロジー (相分離系、相溶系) の影響
        • 固体NMRによる分子運動性と規格化自由体積を用いた非晶相補強効果の考察モルフォロジー
        • 自由体積及びTg等との関係 他)
    3. 高次構造制御による途展開の例
  5. 燃料電池用高圧水素タンクの樹脂ライナーについて

第2部 ポリビニルアルコールのゲル化とその構造解析

(2019年10月31日 13:40〜14:50)

 ポリビニルアルコール (PVA) のゲル化挙動について解説する。PVAゲルは古くから研究されてきており、生体材料としての用途が期待される。いくつかあるゲルの作成手法とそのゲルの特徴を概説し、新たに開発した高強度ゲルのゲル化機構とその手法について解説する。

  1. PVAの構造とその特徴
  2. PVAハイドロゲルの作成手法
    1. 凍結融解法
    2. 低温結晶化法
    3. キャスト法
    4. ホットプレス法
  3. 高強度PVAハイドロゲルの作成法とその構造
    1. 低温結晶化法による透明ハイドロゲル
    2. ホットプレス法により透明ハイドロゲル
    3. PVAハイドロゲルの構造
  4. PVAハイドロゲルの応用
    1. 人工関節軟骨への応用
    2. 人工血管への取り組み

第3部 ポリビニルアルコールとナノファイバーの複合材料の開発とその応用

~セルロースナノファイバーを中心に~

(2019年10月31日 15:00〜16:10)

 ポリビニルアルコールにセルロースナノファイバー、セルロースナノクリスタル、剛直高分子ナノファイバー、カーボンナノチューブナノファイラー等を添加した複合体の作製と構造、物性の関係について解説する。ナノ材料を凝集することなく高分散させることにより、少量添加で物性が向上した。

  1. ポリビニルアルコールにセルロースナノファイバーおよびセルロースナノクリスタルを添加した複合体
    1. セルロースナノファイバーおよびセルロースナノクリスタルの特徴
    2. 複合体の作製法
    3. 構造と物性
  2. ポリビニルアルコールに剛直高分子ナノファイバーを添加した複合体
    1. 剛直高分子ナノファイバーの特徴
    2. 複合体の作製法
    3. 構造と物性
  3. ポリビニルアルコールにカーボンナノチューブナノフィラーを添加した複合体
    1. カーボンナノチューブナノフィラーの特徴
    2. 複合体の作製法
    3. 構造と物性

第4部 PVAの応用や用途展開、 特性の評価、溶解度試験などについて

(2019年10月31日 16:20〜17:30)

 ポリビニルアルコールは水溶性高分子の一種であり、その水溶液や皮膜は分子構造に由来したユニークな特性を示す。本講座では、ポリビニルアルコールの基本的な物性と、応用例として代表的な用途について概説する。また、昨今注目されている、PVAの水中溶解性に関する試験評価例についても紹介する。

  1. ポリビニルアルコールの用途と扱う上での注意点
    1. 紙加工
    2. エマルジョン乳化分散安定剤/接着剤
    3. 塩化ビニル懸濁重合用分散安定剤
    4. 繊維糊剤
    5. その他
  2. ポリビニルアルコールの用途物性評価
  3. 特殊ポリビニルアルコール
    1. exceval ®
    2. 新規特殊ポリビニルアルコール
      (レオロジーコントロール剤としての応用)
  4. ポリビニルアルコールの水中溶解挙動評価

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
株式会社 技術情報協会の地図

受講料

複数名同時受講割引について