第1部
プラスチック加飾技術のトレンド
(2011年10月14日 10:00~11:10)
「加飾」すなわち対象物に何らかの装飾を施すことは消費者の感性に即した売れる商品を作るための重要な手段であり、現在最も注目されている成形技術の1つである。
本講ではプラスチック加飾技術の種類、主要な加飾技術全般の現状ならびに最近の動向を説明し、今後の展開方向を示す。 (ただし、第2~5部との重複を可能な限り避けた説明を行う)
- プラスチック加飾技術の概要
- 加飾の意義
- 分類
- フィルム貼合・転写成形
- 基本フィルム、加飾フィルム、意匠表現
- 成形方法
- 用途、需要
- 特別な表面層なし加飾
- 金型表面高品位転写
- その他の方法
- ソフト表面加飾
- ソフト表皮材貼合成形
- ソフト/ハード2層成形
- 構造色加飾
- インモールドコーテイング
- 進展の見られる二次加飾
- 組合せ加飾技術
- 用途別適用加飾技術、プラスチック加飾技術の棲み分け
- 今後の展開
第2部 高転写成形技術
~加飾しない加飾 すっぴんでも美しいプラスチック~
(2011年10月14日 11:15~12:25)
プラスチックの射出成形において、表面転写は非常に重要である。第一にシボや鏡面がきちんと転写されれば、それだけで加飾と言える。
本講演では高転写成形としての金型加熱冷却技術の動向と活用事例の紹介を行う。
- 加飾技術と高転写成形
- 加飾技術の分類と高転写成形技術の位置づけ
- 加飾しない加飾とはどのような意味か
- 高転写成形の技術的思想とその種類
- 転写に適する樹脂の状態
- 高転写成形の種類と比較
- 媒体切替方式
- ヒート&クール成形法
- RHCM
- アクティブ温調
- HeaCo 等
- キャビティ表面加熱方式
- 新しい電磁誘導加熱方式 (3iTech)
- 断熱金型
- 電気ヒーター方式
- Y-HeaT (山下電気)
- SGウェルドレス (柴田合成)
- E-mold (Nada Innovation)
- emCo (Unibell)
- 成形機の型締動作を利用した高転写成形
- 金型加熱冷却のサイクル
- 金型加熱冷却による効果
- ウェルドレス
- シボ転写
- 高グロス
- フィラーを露出させない
- 発泡痕が見えない
- 流動長が伸びる
- 加飾ベースの高転写成形品
- 塗装に対する効果
- めっきに対する効果
- 加熱冷却法を利用した複合加飾技術
- ポリ乳酸の金型内結晶化
第3部
フィルム貼合・転写成形によるプラスチックへの加飾技術
(2011年10月14日 13:00~14:10)
プラスチック素材に高光沢感、高意匠、高級感を発現させるため、さまざまなフィルム加飾工法が開発、実用化されている。
金型内で射出成型と同時に加飾するIMRやIML、射出成型された基材に別工程で加飾するホットスタンプ、水圧転写など代表的なフィルム加飾工法と比較しながら、立体形状に適用可能な加飾転写塗料フィルムについてそのユニークな特徴、特に転写および工法ならではのフィルムによる意匠バリエーションなどを紹介する。
- はじめに
- 代表的なプラスチック成形品へのフィルム加飾工法とその特徴
- 一次加飾 (型内加飾)
- 二次加飾
- NBC FILMART SYSTEM
- 開発コンセプト:
- システム構成:
- フィルム構成:
- 成形、UV照射、ガードフィルム剥離
- 両面真空成形 (NGF-TOM成形)
- UV照射
- ガードフィルム剥離 (塗膜転写) と受け治具の重要性
- 塗工 ~ 成形 ~ UV照射 ~ 剥離
- 意匠バリエーション
- 塗料フィルムへの光輝感・メッキ調外観の付与
- FILMART SYSTEMの特徴
- まとめ
第4部
大型全電動射出成形機を利用した加飾成形技術
(2011年10月14日 14:15~15:25)
トグル型締機構の大型全電動射出成形機の精密型締多段制御特性を利用して、複合射出成形法による樹脂成形品の加飾成形技術の事例紹介を行う。
- 大型全電動射出成形機の紹介
- トグル型締機構を利用した精密型締多段制御 (MD-DPシリーズ)
- 機能拡張性
- 表皮加飾成形技術 (DIEPREST)
- 加飾布系表皮材
- ソフト系表皮材
- 印刷・塗装系フィルム
- 金型内塗装加飾成形技術 (IMPREST)
- 多色・多層加飾成形技術
- 積層加飾成形
- サンドイッチ加飾成形
- 金型回転式複合加飾成形 (Cav-Change)
- 機能性付与加飾成形技術
- 製品軽量化
- 加飾シボ模様高転写成形
- 断熱・吸音性
- UBEソリューションセンターのご案内
第5部
バイオマス材料を使用した加飾技術
(2011年10月14日 15:30~16:40)
温暖化ガスの削減など、地球環境を配慮した材料の開発が進められており素材のみでなく、加飾する素材にも配慮が必要になる。
本講では、バイオマスプラスチックの現状加飾材料としての展開状況などを紹介する。
- バイオマスプラスチックとは
- 植物由来樹脂の種類と現状
- 炭酸ガス由来樹脂などの開発状況
- バイオマス繊維による加飾技術
- バイオマス繊維の種類と特徴
- 用途展開例
- 塗装による加飾技術
- バイオマスフィルムによる加飾技術
- その他
- 複合化による加飾技術
- エコポリマーの現状