信頼性は良品が機能を失う時間を扱うために、その評価に多くの時間とリソースを要します。新製品開発ではFMEAや再発防止活動と長期間の信頼性試験が必要となります。
- 新製品開発の過程で、多くの信頼性の不具合が発生した
- お客様に、現在のFMEAや信頼性試験結果では安心できないと言われた
- これまでのノウハウを生かして、何とか信頼性試験を短くしたい
信頼性は設計の質が問われる性質で、厳しい検査で得られるものではありません。信頼性は不具合を発生させないための「設計の確かさ」で決まります。
この講座では、“設計や品質保証の実務者/管理者”や“新製品開発の信頼性責任者や管理者”、さらには“短期間での検証を要求される信頼性試験、解析技術者”を対象に、組織をあげた知恵と経験が生きているという「設計の確かさ」をアセスメントする方法と、そのための基盤となる信頼性に関わる技術情報をどのようにデータベース化して伝承していく手段を、事例を交えて紹介します。
- 品質保証と総合信頼性
- 品質と信頼性 (開発遅れ、品質ロス、信頼とシェア喪失)
- 信頼性はなぜ設計で決まるのか
- 信頼性の基礎概念
- 信頼性からディペンダビリティ (総合信頼性) へ
- 信頼性の基本と設計技法
- 信頼性設計技法の概要
- 信頼性予測の必要性
- 故障原因の除去~FMEA/FTA
- 故障にならない設計~冗長設計と設計余裕の取り方
- 信頼性の設計~部品・材料とシステムでの故障の回避
- 信頼性の設計と予測
- 信頼性設計の方法と要素と必要な情報
- 信頼性試験の役割とその限界~試験規模と危険率
- 信頼性設計の充分さをどう見るのか~設計審査のポイント
- 不具合のないこと、余裕があることをどう見極めるのか
- 信頼性の設計に必要な情報と集め方
- 信頼性のアセスメント
- 信頼性を確保するためのアセスメント (評価) 活動
- 設計目標値、設計仕様、お客様要求、市場実態の違い
- 問題ないことをどう判断~設計余裕の見極め
- 設計段階の信頼性アセスメントの狙い~目的、問題/課題
- アセスメントに必要な情報の収集と活用
- アセスメントの技法
- 故障モデルを用いたアセスメント~安全率の確保、物理モデル
- 数理モデルを用いたアセスメント~ワイブル解析やシミュレーション
- 解析結果からアクションの決定へ~総合判断とアクション
- 市場信頼性データの活用~トレンド、層別、予測へ
- リスクの考え方と対処
- 信頼性情報のデータベース化
- 信頼性設計とアセスメントに役立つ情報の種類
- 市場の情報、社内の情報 (設計、試験、部品、保守) の関連
- 信頼性情報の体系的な収集~コンテンツと体制
- 検証活動、故障解析活動の重要性
- 自社の情報資産の掘り起こしと活用