情報通信分野から寄せられる高分子材料へのニーズとして、誘電率の制御、とりわけ低誘電率化が注目されています。
本セミナーでは、本分野における高分子材料開発の経緯を紐解きながら、最近の高周波デバイスで要求される低誘電率化技術へと解説を展開していきます。
情報通信分野の技術革新は急速に進んでいる。21世紀初めにADSLからFTTHへの転換が進み、固定系通信事業の戦いはほぼ終了した。今、情報通信事業の主戦場は移動体通信へ移ってきた。そして昨年確定された5Gの仕様では、6GHzを超えた帯域を使い、新しい無線通信方式が導入されるという。 情報通信分野における高分子材料に対するニーズのキーワードは誘電率制御である。光通信網では、屈折率制御が重要だったが、屈折率は誘電率と相関するパラメーターであり、高屈折率化では高誘電率化技術が要求され、5Gでは高周波数対応で低誘電率化が求められている。すなわち、情報通信分野で高分子材料を活用するためには、その誘電率を自在に制御する技術が求められている。 本セミナーでは5Gをにらみどのように高分子材料を低誘電率化するのかその技術を中心に、情報通信と高分子材料について基礎から講演する。