「申請資料の信頼性の基準」が制定されて22年を経過し、非GLP試験については、各施設における信頼性保証体制の整備や試験担当者に対する教育の強化により、試験の質が大きく向上しました。
その一方で、試験の信頼性確保において過剰な対応をしている施設もあり、どこまでやれば良いのか、悩まれている施設は多いと思われます。
講座では計画書・報告書の作成や記録の残し方を中心にして、信頼性を確保するために必須の事項は何かについて皆さんとともに考えたいと思います。
- 第1部:はじめに
- 第2部:医薬品の申請資料に係る法規制とその背景
- 規制制定の背景
- データの偽造・捏造/薬害
- 安全対策・審査体制の強化
- 医薬品の法規制
- 医薬品医療機器法 (薬機法)
- 申請資料の信頼性の基準
- 第3部:非GLP試験の信頼性確保と留意点
- 手引きと試験実施上の留意点 (薬理試験のケース)
- 効力を裏付ける試験の信頼性確保のための手引き (JPMA/JSQA.1999.1.7.)
- 試験を実施する際の留意点
- 試験の実施体制
- 試験計画書
- 計画書作成・変更時の問題点と対策
- 計画書の記載項目 (恣意性を排除するため、計画段階から明記すべき項目)
- 計画書の書式、計画の変更
- 試験の記録:操作の記録、結果の記録、管理の記録
- 記録 (記録の取り方、ワークシート、データの不採用、データチェック、ファイリング) の問題点と対策
- 生データの定義、記録の要件、記載事項と変更
- 試験報告書
- 報告書作成時の問題点と対策
- 報告書の記載項目
- 第三者による整合性確認のポイント
- 被験物質等
- 動物、細胞、生体試料等
- 機器
- 資料保存
- CMC・薬物動態試験
- 第4部:最後に
- 第5部:皆さまから頂いたお悩みの事項、事前質問への回答、およびディスカッション
- 試験の実施体制、試験計画書、試験の記録、試験報告書、被験物質等、機器、試験の信頼性など
お悩み事項・事前質問の一例 (抜粋)
- 委託試験
- 非GLP試験において、試験を外部委託する場合の信頼性確保として最低限必要な対応は。
- 申請資料
- 「申請資料の信頼性の基準を遵守して実施した」との記載がない報告書を申請資料として使用できるか。
- 報告書に「申請資料の信頼性の基準を遵守して実施した」と記載することで申請資料として使用できるか。
- 欧米で申請資料としてnon – GLP試験を実施する場合どの程度の対応をする必要があるか
- 試験の記録
- 生データチェックの項目として、特に重要なものなど、確認の優先順位はあるか。
- 試験に用いる反応系 (細胞など) の品質保証は必須か。
求められる場合の、保証の内容はどういったものか。
- 効力を裏付ける試験の信頼性確保において大学で実施する場合、企業と同じレベルでの管理が求められるのか。
大学側にどこまで求めるべきか。
- 試験報告書
- 計画書や生データと報告書の整合性確認をする場合、最低限必要な確認項目は
- 被験物質
- 非GLP下の薬効薬理試験、安全性試験、薬物動態試験において、被験物質の安定性の確認について、どのように実施すべきか。
- 機器
- 分析装置等の管理は、どの程度までの対応が必要か。
- ピペットの保守点検について。
- 質疑応答・名刺交換
ご参加の皆さまへ
このセミナーでは、より有意義なセミナーにさせていただくため、皆さまから、①現場でのお困りの事例や、②判断がつかずお悩みの事例、または、③社内で判断に困っておられる事例などを募集いたします。
ご経験豊富な講師からアドバイスや、皆さまとのディスカッションを通して、信頼性保証の在り方を見直す機会にしたいと考えております。
※匿名、具体的名称などを伏せていただいて結構ですので、お申し込みの際、通信欄にご記載ください。