再生医療等製品は、以下 (1) (2) に示される製品として定義されています。
- (1) 人又は動物の細胞に培養等の加工を施したものであって、身体の構造・機能の再建・修復・形成するもの、及び、疾病の治療・予防を目的として使用するもの
- (2) 遺伝子治療を目的として、人の細胞に導入して使用するもの
再生医療等製品は、既存の医薬品では治療が困難な疾病や、治療法が確立されていない疾患に対する新たな治療法として、社会的に関心の高い技術であり、近年、積極的に製品開発が進められています。
このような再生医療等製品について製品開発を推進するためには、特許戦略の策定が必要不可欠です。とくに、特許分析から再生医療等製品の技術動向を把握したうえで、的確な特許戦略を構築することが重要です。
本講演では、このような視点から、再生医療等製品の特許戦略について説明し、今後の製品開発の留意点について解説します。
- 再生医療等製品に関する特許出願の動向
- 特許出願の最近の傾向 (再生医療を中心に)
- 再生医療等製品の基本技術に関する特許出願の動向
(遺伝子治療分野:再生医療等製品のうち遺伝子治療を目的としたものなど)
- 再生医療等製品の応用技術に関する特許出願の動向
(再生医療製品分野:再生医療等製品のうち細胞組織を加工したものなど)
- 再生医療等製品に関する特許出願の分析
- 出願国や出願人国籍に関する分析
(今後、どこの国に特許出願するべきか、等)
- 出願上位ランキング/出願人属性別分析 (大企業・ベンチャー・大学)
(共同研究やライセンスの候補先は、どのように検討すべきか、等)
- 技術区分別分析 (要素技術) /パテントマップ
(再生医療等製品の要素技術のうち、特許出願が伸びている技術は何か、等)
- 出願系統図/技術俯瞰図
(特許出願の傾向から、今後の技術革新の方向性をどのように予測するか、等)
- 再生医療等製品に関する特許出願の考え方
- 特許出願のタイミングと注意点
(再生医療等製品の開発段階における特許出願の判断手法)
- 研究開発に必要な特許調査の注意点
(遺伝子治療分野、再生医療製品分野に関する有効な特許調査の手法とコツ)
- 研究開発戦略と特許戦略の一体化
(論文と特許の関係、研究部門と知財部門の協力関係)
- 今後の研究開発戦略の方向性
- どのような特許を取得すべきか
- 有効な特許とは、どのような特許か
(再生医療等製品に特有の課題と留意点)
- 広くて強い特許のポイント
(遺伝子治療分野、再生医療製品分野のクレームの傾向と留意点)
- 特許の取得に有効な特許調査の注意点
(再生医療製品分野に関する有効な特許調査の手法とコツ)
- 特許審査への対応
(拒絶理由の解消方法、面接審査の活用方法、拒絶査定を回避するコツなど)
- 再生医療等製品に関する登録特許の最新事例
- 最近の登録特許の事例と特許審査のポイント
- 特許請求の範囲の記載方法
- 明細書の開示の程度 (実施例や実験データは、どこまで開示すべきか)
- 特許要件の判断基準 (新規性、進歩性、その他)
- 登録特許の事例を踏まえた最適な明細書・クレームの提案