現在、我が国における骨粗鬆症患者数は約1280万人と言われています。骨粗鬆症ベースの脆弱性骨折、特に大腿骨近位部骨折数は年々増加しており、我が国の寝たきりの主要な原因となっています。従いまして、大腿骨近位部骨折防止への取り組みは急務であります。
骨への3栄養素 (カルシウム、ビタミンD、ビタミンK) をはじめとした骨ミネラルの十分な摂取、大腿骨近位部への適度な衝撃を与える運動・体操は、骨粗鬆症対策として非常に重要であります。骨ミネラルの骨への重要性、私が考案したおへそひっこみ・かかと落とし体操をご紹介いたします。
昨今、デノスマブやテリパラチド、イバンドロネート、ミノドロネートなど新たな骨粗鬆症治療薬が認可され、治療薬選択の幅が広がるとともに、生活習慣病との関連や続発性骨粗鬆症に関する知見が増加してきています。我々はこれまでに、小児骨量減少・多発骨折例、妊娠・出産後骨粗鬆症、透析や糖尿病に伴う骨粗鬆症、超高齢者における骨粗鬆症、など治療成績についての報告を数多く行ってきました。対象患者は2歳から110歳、合計3500名程度です。
本講演会では上記を中心に、聴講者の皆様のニーズに合わせた内容をお話いたします。
- 骨粗鬆症とは?
- 骨粗鬆症と栄養
- 骨に重要な3栄養素について
- 他の骨関連ミネラルについて
- 骨粗鬆症と体操
- かかと落とし体操について
- おへそ引っ込み体操について
- その他骨に重要な体操について
- 骨粗鬆症の治療の現状と将来
- 骨粗鬆症の診療ガイドラインの紹介
- 骨粗鬆症治療の実際
- 現在使用している薬剤の選択のポイント
- 合併症・女性・高齢者など対象による使い分け
- 現場で求められている新薬像
- 医師から見た臨床試験のポイント
- 被験者の集め方
- 選択除外基準の設定
- 適切なエンドポイントの設定
- 有害事象判定の実際
- 問題点や留意点
- 骨粗鬆症治療薬に関する我々のデータの御紹介
- 骨粗鬆症薬と顎骨壊死について
- 骨形成促進薬の最新データの御紹介
- 骨吸収抑制薬の最新データの御紹介
- 県内の取り組みの御紹介
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