本セミナーでは、化粧品・医薬部外品における安定性試験について基礎から解説し、剤型ごと・メイク類ごとの安定性試験や品質管理について学んでいただきます。
化粧品・医薬部外品 (以下化粧品等と略す。) は、製造されてから消費者が使い終わるまでのライフサイクル (開発、製造、流通、使用の各段階) において、たとえば倉庫内での保管、物流配送、小売り店舗あるいは家庭における保存などにおいてその品質が保たれる必要がある。使用性、効能などでどんなに優れた化粧品等であっても、実際に流通した際にその途中で容易に変質するようでは化粧品等として失格である。このような品質劣化のトラブルを防ぐため温度、湿度、光、振動などの影響を受けてどのように経時変化するかをあらかじめ明らかにする目的で安定性試験がある。化粧品等の安定性試験としては、新有効成分配合医薬品に適用される「安定性試験ガイドライン (2003年6月、医薬審発第0603001号) 」や「安定性データの評価に関するガイドライン (2003年6月、医薬審発0603004号) などの医薬品の安定性試験ガイドラインに準拠して長期保存試験、加速試験、苛酷試験等が行われ、外観変化、臭い変化、物性変化、使用性変化などの有無について各々のデータが収集されている。また2018年2月にはISO/TR18811「Cosmetics_Guidelines on the stability testing of cosmetic products」が発出されている。 化粧品等を製造時の原料の安定性と製品の保管状況での製品の劣化、変色等の予測を安定性試験から外挿し、安定性試験の概要を習得することで、市場の流通、消費の段階で安定した製品を製造する方法を考察したい。
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