GMPの知識・自己点検講座

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プログラム

GMPの最近のPMDAのGMP適合性調査で、GMPの不備により製品回収をさせている。GMP不備のために新製品の承認が遅れる事態も起きている。GMP省令改正ではGMPで製造販売承認書との齟齬防止を任務が盛り込まれる。このようにGMP対応はこれまで以上に重要性を増してきている。GMPを初めて学んでもよくわからない。それはGMP文書から入るからである。実際の品質問題の事例からGMPとはどういうものかと理解した方がわかりやすい。GMPの詳細を学ぶことよりもGMPの考え方を身につけると、その考え方で判断したことは間違っていない。それを学ぶセミナーとしたい。  医薬品製造は各種の法令で遵守すべきことが定められている。先ずはその法令の全体像を知り、その上で薬機法/GMPの概念を学ぶ。GMP全般を学んだ後、それぞれの項目について再度深く学ぶ。初級者にもわかるようにしているが、GMPを知っていると思っている人にも、事例からGMPの品質保証を実際にどうすればよいかのヒントが得られる。  本講座はGMPで求めていることを説明するだけでなく、具体的な作業、手順、設備等についてSOP作成と管理、逸脱・変更管理、バリデーション、教育訓練を中心に解説していき、それぞれの管理ポイントの事例も紹介する。GMPが機能しなかった逸脱や製品回収の事例も紹介しながら、その事例からGMPを学ぶ。各自が実務において役立つノウハウ及び品質課題を判断する時のGMPの考え方/基準を身に付けていただく。

  1. 法令の位置づけ
    • 法律、政令、省令、通知、ガイドライン、事務連絡、事例集とは
    • 薬機法、薬事法施行令、GMP省令、薬事法施行規則など
  2. 他の規則とGMPの違い
    • ICH
    • EU-GMP, CGMP
    • PIC/S GMP
    • GQP
  3. GMPの基本的な概念
    • GMPとは – GMP3要素
    • GMP不備による製品回収
    • GMPはハードとソフト両面から
    • GMPの組織 (仕組み)
    • 構造設備 (ハード)
    • 必要な文書類 (ソフト)
    • ルールを定め、文書にし、実施したことは記録
    • 決めなければならないこと – 責任体制
    • 決めなければならないこと – 文書体系
    • やらなければならないこと
      • バリデーション
      • 変更管理
      • 逸脱
      • OOS
      • 自己点検
      • 教育訓練
      • 苦情対応など
  4. 製造の流れと品質保証
    • 原料/資材受け入れ
    • 製造工程 (製剤/包装)
    • 試験/検査
    • 逸脱/OOS/CAPA (是正&予防)
    • 出荷判定
    • 製品苦情/回収対応
    • 原料/資材メーカーの品質保証の確認
    • 出荷後の品質保証の視点
    • GMP省令改正
  5. GMPの組織 (仕組み)
    1. 責任者体制
      • 製造管理者
      • 製造部門/品質管理部門
      • その他の責任者
        • 出荷可否判定者
        • バリデーション責任者
        • 変更管理責任者
        • 逸脱管理責任者
        • 品質情報責任者
        • 回収処理責任者
        • 自己点検責任者
        • 教育訓練責任者
        • 文書管理責任者等
    2. 仕組み
      • 文書 (規則、SOP、規格など) にて規定
      • 出荷/バリデーション/変更/逸脱/苦情/点検/教育などのルール化
  6. 構造設備 (ハード)
    • ゾーン区分
    • エアーの流れ
    • 人の動線と物の動線
    • 水の管理
    • 交叉汚染防止
    • 高薬理活性物質の封じ込め
    • 異物混入と防虫対策の基本
    • GMP調査に向けた構造設備管理ポイント
  7. 必要な文書類 (ソフト)
    • GMP関連文書の種類
    • SOPへの記載事項
    • 作業者にとってわかりやすいSOPとは
    • MPR/BPR
    • 文書と記録の管理
    • GMP調査での指摘事項例
  8. GMP管理の基礎
    1. 製造管理
      • 製造指図書に記載すること (トレーサビリティ確保)
      • 原料、資材、製品の管理
      • バリデーションの重要性
    2. 衛生管理
      • 健康な人 (病気、怪我の場合)
      • 手洗い/更衣
      • 作業室、クリーンルームへの入退室
      • 製造所の清掃の仕方
    3. 品質管理
      • 原料/原薬の受け入れ試験
      • 資材の受け入れ試験
      • 試験の省略について
      • 試薬、試液、標準品の管理
      • 参考品の保管
      • サンプリングについて
      • 製品試験 (内容物の包装/表示)
      • 外観検査のポイント
      • 出荷判定
      • FDAのWarning Letterとデータインテグリティ
  9. バリデーション
    1. バリデーションの概論
      • バリデーション
      • バリデーションとは何か
      • 設計時適格性評価 (DQ)
      • URS
      • DQ不備に伴う回収問題
      • 据付時適格性評価 (IQ)
      • 運転時適格性評価 (OQ)
      • 稼動性能適格性評価 (PQ)
      • 機器のキャリブレーション
      • キャリブレーションとは何か
      • プロセスバリデーション
      • プロセスバリデーションとは何か
      • 予測的バリデーション
      • 同時的バリデーション
      • 回顧的バリデーション (前は認められていた)
      • 再バリデーション
      • 変更時の再バリデーション
      • 定期的な再バリデーション
    2. 空調システムバリデーション
      • 差圧/温度/湿度/風量/塵埃数
      • 環境モニタリング
      • GMP調査での指摘事項例
    3. 製薬用水の管理とバリデーション
      • 製薬用水の選択
      • 水質の管理 (水道水、精製水、注射用用水)
      • 水のロット管理
      • ユースポイントでの評価
      • GMP調査での指摘事項例
    4. 洗浄バリデーション
      • 何故洗浄バリデーションが必要か
      • 残存基準
      • 洗浄方法
      • 洗浄評価方法
      • GMP調査での指摘事項例
    5. コンピューターバリデーション
      • 何故コンピューターにバリデーションが必要か
      • CSVとは
      • 文書システムと電子承認/電子記録システム
      • GMP調査での指摘事項例
    6. 試験方法のバリデーション
      • 分析法バリデーションで確認する項目 (分析能パラメーター)
      • サイトバリデーション省略による製品回収の実例紹介
  10. 変更管理/逸脱管理/OOS
    1. 変更管理
      • 変更管理の仕組み
      • 変更管理の内容
      • GQPとの関係
      • 軽微変更/一部変更申請
    2. 逸脱管理
      • 逸脱の捉え方
      • 逸脱内容/件数の評価
      • CAPA (是正と予防) の実施
      • OOSの基本的考え方
      • 軽微変更/一部変更申請に該当する逸脱の対応
  11. 苦情処理・回収措置
    • 苦情の位置づけ
    • 苦情時の対応
    • クレーマーへの対応
    • 製品改善への反映
    • 回収の手順書作成
    • 回収の実情
    • 回収の手順
    • 苦情対応の稚拙事例から学ぶ
  12. 教育訓練
    • 教育訓練責任者の任務
    • 計画/実施/記録
    • 作業認定制度
  13. 自己点検
    • 自己点検の基本的な流れと考え方
    • 自己点検の実施と記録
    • 自己点検を改善に生かす
    • マネジメントレビューの必要性 (ICH10の考え)
  14. PMDA (医薬品医療機器総合機構) のGMP適合性調査での指摘事項と改善命令
    • PMDAのGMP適合性調査での指摘事項
    • PMDAのGMP適合性調査不適合に伴う製品回収と改善命令
    • 欧米当局のGMP査察不適合に伴う製品回収等の実例
  15. 製造販売承認書の軽微変更/一変申請対応
    1. 関係する通知/事務連絡
    2. 迅速一変申請
    3. 医療用医薬品等の承認申請等に関する質疑応答集 (Q&A)
    4. 一変申請すべきところを軽微変更届による製品回収
    5. 製造販売承認書との齟齬による製品回収 (PMDAのGMP適合性調査より)
    6. 製造販売承認書との齟齬による欠品リスク
    7. 欧米変更管理
    8. PMDAによるディシジョンツリー (医療機器) より
  16. 製品回収事例からGMPの課題を知る
    • 製品回収の特徴
    • 製品回収に関する当局の考え方 (実際の事例から推察)
  17. GMP省令改正について
    1. GMP省令改正の骨子
    2. GMP省令改正対応
  18. 人が創る品質/Quality Cultureの醸成

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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