化粧品は美の世界観を演出するツールとして、規制の範囲内で自由に設計することができるが、同時に「安全性」と「安定性」を確保することが求められる。つまり、化粧品の製造販売が目指すのは「魅力的品質」であり、守るのは「当たり前品質」といえる。
化粧品の品質は「処方」と「工程」で成り立っている。設計が悪ければ製造工程管理を十分行っても市場品質は確保できない。市場クレームの約80%は設計由来ともいわれている。2005年の製販分離制度により、製造業者の役割は「製造品質」の確保となった。「設計品質」と「市場品質」の責任は製造販売業者の役割となった。ISO22716 (化粧品GMP) は製造品質の維持を目的としており、設計品質、市場品質の向上を目指していない。
今回、微生物汚染による自主回収体験をもとに、化粧品製造業者向けに、継続改善としてのQCストーリー、工程管理として許容差設計、オンライン工程管理を、トラブル防止策として品質工学のパラメータ設計手法を活用したリスクマネジメントについて講義する。リスクマネジメントの活用は簡単ではないが、運用は技術者の資質によるところが大きい。だから、疑似体験としてのセミナーが必要になる。
有事の際の対応力は平時の訓練により向上する。常に問題意識をもって3現主義を実践することが大事である。
- はじめに
- 日本品質はどこへ
- 重要なのは品質を支える人材の育成
- 原点に帰って日本品質を再構築する
- 化粧品とは
- 化粧品の定義
- 化粧品に求められるもの
- 化粧品製造業者と製販業者の関係
- 化粧品製造管理と品質管理
- 私の実体験
- ISO22716 (化粧品GMP) の概要
- 継続改善としてのQCストーリー
- JIS Q-9024 (継続的改善の手順及び技法の指針) の手順
- 是正と予防 (CAPA) の重要性
- 問題解決型QCストーリーの疑似体験
- 統計的考え方
- 変動の分解
- 検定と推定
- 平均値の差の検定
- 実験計画法の概要
- 元配置と2元配置
- 相関と回帰
- タグチメソッドの基礎
- 望目特性のSN比
- 動特性のSN比
- 直交分解
- パラメータ設計手法
- パラメータ設計の考え方
- パラメータ設計の具体例
- パラメータ設計演習
- 許容差設計とオンライン品質管理
- 損失関数
- 許容差設計の具体例
- オンライン工程管理
- 品質リスクマネジメント
- 品質システム
- 品質リスクマネジメントの手順
- リスクアセスメントの具体例
- リスクマネジメントの難しさ
案内割引・複数名同時申込割引について
R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 23,139円(税別) / 24,990円(税込) で受講いただけます。
- R&D支援センターからの案内を希望する方
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 43,750円(税別) / 47,250円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 69,417円(税別) / 74,970円(税込)
- R&D支援センターからの案内を希望しない方
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 92,556円(税別) / 99,960円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 138,833円(税別) / 149,940円(税込)
持参物
- Excelが使用できるPC
※当日は講師のデモも行います。持参されなくても問題ございません。