パワーデバイス向け封止材料の要求特性と高放熱化

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会場 開催

本セミナーでは、封止材料について基礎から解説し、高放熱なフィラーネットワークの形成、デバイスへの適用技術について詳説いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 少量添加で樹脂素材の熱伝導率を向上させるフィラーの開発

(2019年9月4日 10:00~12:00)

 一般に、樹脂などの熱伝導率向上においては、比較的熱伝導率の高い材料をフィラーとして混合する手法が用いられる。
窒化アルミニウム (AlN) は、高熱伝導性と高絶縁性を併せ持つ。そのためフィラー材として大きな期待が寄せられている。しかし、AlNフィラー材の作製コストが高いという問題があった。  そこで、比較的容易にAlNフィラーを作製できる手法を開発した。しかも、この方法により形成されるフィラーはウィスカー (ひげ結晶) 状のものであり、より一層の熱伝導率向上が期待できる。  本講演では、AlNウィスカー状フィラーの合成と可能性、今後の展望まで解説する。

  1. AlNウィスカー状フィラーの可能性
  2. AlNウィスカー結晶の合成
    1. AlNウィスカーの合成法の基礎
    2. 形成メカニズム
    3. 最適条件の探索方法
    4. AlNウィスカーの評価
    5. 樹脂への混合
    6. 今後の課題

第2部 ポリマー系複合材料の高熱伝導化のための微構造制御

(2019年9月4日 13:00〜15:00)

 コンポジット材料の熱伝導率を格段に向上させる微視構造設計手法として、フィラーのハイブリッド化による伝熱ネットワーク構造形成技術が注目されている。  本セミナーでは、フィラーの充填技術と高熱伝導性フィラーを用いたコンポジット材料の熱伝導率向上のための微視構造設計・特性評価技術について概説する。

  1. 高熱伝導性フィラー
    1. フィラーの種類と熱伝導率
    2. フィラーの粒度分布
  2. コンポジット材料の粘度予測
    1. コンポジット材料の粘度予測式と適用範囲
    2. フィラー粒度分布を考慮したコンポジット材料の粘度予測理論
  3. フィラーの充填技術
    1. フィラー最密充填理論
    2. フィラー最密充填によるコンポジット材料の高熱伝導率と低粘度の両立
    3. 粒子充填ソフトを活用した新しいハイブリッド充填構造設計手法料の開発
  4. コンポジット材料の熱伝導特性評価
    1. コンポジット材料の熱伝導率予測式
    2. 国内外での窒化物フィラーコンポジット材料の開発動向
    3. 窒化物フィラーとアルミナナノワイヤーの複合による 高熱伝導性コンポジット材

第3部 車載用パワー半導体モジュールの放熱・冷却技術

(2019年9月4日 15:10〜17:10)

 最新のパワーエレクトロニクスは地球環境対策や電力消費量削減に貢献する技術であり、我が国が世界をリードできる分野である。さらに、今後の成長が期待されているIoT、AI (人工知能) 、ロボティクス、および航空・宇宙といった先進分野においてもパワーエレクトロニクス技術が必要不可欠である。  パワーエレクトロニクス機器の中核デバイスであるパワー半導体においてはこれら先進分野に対応するためSiCやGaNなどの新たな材料を用いたデバイスの適用が始まっている。  本講座では、これら新デバイスに適した用途である車載用パワー半導体モジュールの高耐熱化と高放熱化を実現するパッケージ技術について紹介する。

  1. パワーエレクトロニクスとパワー半導体
    1. パワーエレクトロニクスの重要性
    2. パワー半導体の新市場
    3. 車載用パワーエレクトロニクスとパワー半導体
  2. パワー半導体のパッケージ技術
    1. 半導体素子とパッケージの動向
    2. パワー半導体のパッケージ
  3. 車載用パワー半導体モジュールの要求性能
    1. 高効率化を実現するパッケージ技術
    2. 小型・軽量化を実現するパッケージ技術
    3. 高信頼性化
  4. 高耐熱化技術
    1. 半導体素子電極膜の高耐熱化
    2. 接合部の高耐熱化
    3. 封止部の高耐熱化
  5. 高放熱化技術
    1. 絶縁構造の高放熱化
    2. 接合・接続構造の高放熱化
    3. 冷却構造
  6. まとめ

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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