本セミナーでは、伝熱について基礎から解説し、例題を交えながら伝熱の基本式 (拡散方程式) の解き方を解説いたします。
また、ランダムウォークの考え方と拡散問題への適用、拡散方程式の逆問題への展開などにも触れていきます。
伝熱現象は、工業製品およびその製造プロセスで重要な位置をしめています。伝熱の基本は熱の拡散による移動で、Carslaw & JaegerやCrankによる名著が有名ですが、数百ページ台の大著のため、使える式を探すのも一苦労で、また途中式が省略されているところもあってどうやって理論解に到達するのか理解に苦しむことがあります。 本セミナーでは、伝熱現象でよく現れる現象を例題として、伝熱現象を単純化して、現象に適合した初期条件、境界条件を設定し、伝熱の基本式 (拡散方程式) をどう解くかを説明いたします。さらには数式を展開しながら理論解を使いこなせるようにすることも目標にしております。また、最近話題になっている数理ファイナンスなどのモデル化に応用されるランダムウオークの考え方と拡散問題への適用や、逆問題を応用したCTスキャナーを参考にしながら伝熱問題の逆問題についても説明いたします。