よくわかる伝熱現象の基礎と伝熱計算のカンドコロ

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本セミナーでは、伝熱について基礎から解説し、例題を交えながら伝熱の基本式 (拡散方程式) の解き方を解説いたします。
また、ランダムウォークの考え方と拡散問題への適用、拡散方程式の逆問題への展開などにも触れていきます。

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プログラム

伝熱現象は、工業製品およびその製造プロセスで重要な位置をしめています。伝熱の基本は熱の拡散による移動で、Carslaw & JaegerやCrankによる名著が有名ですが、数百ページ台の大著のため、使える式を探すのも一苦労で、また途中式が省略されているところもあってどうやって理論解に到達するのか理解に苦しむことがあります。  本セミナーでは、伝熱現象でよく現れる現象を例題として、伝熱現象を単純化して、現象に適合した初期条件、境界条件を設定し、伝熱の基本式 (拡散方程式) をどう解くかを説明いたします。さらには数式を展開しながら理論解を使いこなせるようにすることも目標にしております。また、最近話題になっている数理ファイナンスなどのモデル化に応用されるランダムウオークの考え方と拡散問題への適用や、逆問題を応用したCTスキャナーを参考にしながら伝熱問題の逆問題についても説明いたします。

  1. 伝熱の3つの形態
    • 熱伝導 (Heat conduction)
    • 熱伝達 (Heat transfer)
    • 熱輻射 (Thermal radiation)
  2. 伝熱現象を拡散方程式で表してみよう
    1. 拡散の連続体理論から分かること
      1. フィックの第1,第2法則
      2. 2階偏微分方程式の分類
      3. 2階偏微分方程式の分類:斉次方程式と非斉次方程式
      4. 3次元座標における拡散方程式
    2. 拡散方程式の初期条件と境界条件をどうするか
      1. 拡散方程式の初期条件
      2. 拡散方程式の境界条件
        1. Dirichlet型境界条件
        2. Neuman型境界条件
        3. Robin型境界条件
        4. 混合境界条件
    3. 拡散方程式のいろいろな解き方を理解しよう
      1. 定常解の役割
        • 非斉次境界条件と斉次境界条件
      2. 非定常解:具体的な伝熱現象に対応した方程式の解き方
        1. 伝熱現象の例題
          • 両面がある温度固定の平板の場合
          • 片面がある温度固定で他面が断熱されている場合
          • 平板表面で熱伝達のある場合
          • 球体での拡散問題
          • レーザーフラッシュ加熱 応用:熱伝導率の測定
          • 半無限領域での拡散
          • 無限領域での拡散
        2. 拡散方程式のいろいろな解き方
          • 変数分離法
          • 変数変換法 (ボルツマン変換)
          • フーリエ変換法
          • ラプラス変換法
          • 差分法
          • エクセルによる計算
  3. ランダムウオーク (酔歩) と拡散
    1. 直線上をランダムウオークする粒子の挙動
    2. 2項分布の性質
    3. 粒子の位置の期待値と分散、
    4. 離散確率分布から連続確率分布への移行
  4. 拡散方程式の逆問題への展開
  5. まとめ

会場

芝エクセレントビル KCDホール
150-0013 東京都 港区 浜松町二丁目1番13号
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