本セミナーでは、人の内面状態、「嬉しい」、「楽しい」、「わくわく」の計測と評価、活用について詳解いたします。
(2019年8月5日 10:30〜12:30)
わくわく感や楽しさは、日常的には“何となく”感じているもので、常に明確に意識されるわけではありません。 このような内容を言葉で表現する「官能評価」の通常の手法や解析には限界があります。さらに、ひととものやこととのかかわりの中で、時間的に変化していくわくわく感や楽しさを、最後の評価結果で本当にその実情を表現していることになるのでしょうか。これらの2つの視点から、今後の官能評価の可能性についてお話しします。
(2019年8月5日 13:15〜17:30)
2001年に総合科学技術会議により策定された第2期科学技術基本計画において、「安心・安全で質の高い生活のできる国」が科学技術政策の基本的な方向として目指すべき国の姿のひとつとして挙げられ、以来この方針を受け、安心・安全社会の構築について各方面で取り組みが開始された。しかしその中に「社会的弱者にとっての安全・安心」という観点はほとんどなかった。そこで私は「高齢者や女性にとって安全・安心な空間」を定量的に評価する研究を行った。さらにその過程で、安心感だけでなく快適感やわくわく感といった感性の定量的な計測事例が少ないことも明らかになった。これらの感性は、物質的な豊かさではなく精神的な豊かさを求める21世紀の社会の新しいパラダイムにおいて極めて重要であると考えられる。そこで私は、これらの感性の定量的な計測による空間やインタラクティブシステムの評価を研究として行ってきた。 このセミナーでは、特に生体信号によるわくわく感の定量的な計測方法について、実例を主体に解説する。また昨今の応用事例にも触れる。