官能評価は食品・衣料・化粧品から自動車・情報機器・ロボットまであらゆる商品開発の現場で使われる必須のツールです。しかし、使用者の感じた感覚を正確に評価し、商品設計やマーケッティングに結び付けるのは難しいものです。
このセミナーでは、アンケートを設計、得られたデータを解析し、商品設計の基本になる物性値に結び付ける方法を、具体例を交えて説明します。さらに、官能評価の結果と物性の関係を解析し、商品の設計や開発に結びつけた事例について、近年、様々な分野で注目されている触覚センシングや手触り感を例に紹介します。
- 官能評価とは?
- なぜ官能評価をするのか?
- 機器分析との違いと特徴
- 官能評価のプロセス
- 倫理審査
- 官能評価に影響を及ぼすファクターとそのコントロール
- 評価方法の種類
- 実験環境をどうするか?
- 試料数とその提示法
- パネルの選び方と数
- 評価に使うことばの選び方
- 官能評価の尺度と特徴
- 官能評価用質問紙の作り方
- フェイスシートにはどんな内容を盛り込むか?
- 質問紙の具体例
- 手触り・触感のメカニズムと定量化技術の最新動向
- ヒトの触覚認識メカニズム
- 触覚センサと触覚ディスプレイ
- 自動車用材料・情報機器・スポンジ・樹脂材料への応用
- 手触りがひとそっくりの人工皮膚・指モデルの開発
- 触覚による水認知のメカニズム
- 水の触感のディスプレイの可能性
- さらさら・べたべた・しっとりの物理的起源
- 遠隔手術ロボットへの応用を目指したハサミ型触覚ディスプレイ