(2019年7月11日 13:00〜14:40)
近年のミリ波レーダ技術の進歩は著しく、自動走行システムやADASのための車載用センサとしての存在感を高めている。その要因として考えられるのが占有帯域幅の拡大とアレーアンテナ技術による高空間分解能化 (高い距離・角度分解能) 、及びCMOS化による小型・軽量化である。また、他の車載用センサと比較するとレーダだけが距離、角度、速度という3つの基本情報を検出できる。しかしながら、従来の24GHz帯や76GHz帯レーダでは物標の識別能力に限界があり、歩行者や自転車、並走車、さらにタイヤや段ボールなどの路上落下物を区別できなかった。このため、雨や霧、雪など他のセンサが利用できない悪天候下での自動走行やADASの実現は難しかった。 本セミナーでは、高い周波数と広い占有帯域幅、進化したアンテナ技術などによる先進的車載用ミリ波センシング技術について概説する。次にミリ波レーダによる自車位置推定や路上落下物検知技術を紹介し、自動走行システム (レベル3、4) にもたらす効果について説明する。また今後、車載レーダシステムの普及に伴う課題としてレーダ間干渉が指摘されているがその解決策についても紹介する。
(2019年7月11日 14:50〜16:30)
現在、自動運転自動車の開発が世界中で活発に行われている。自動運転自動車が自律的に走行を行うためには、その周辺環境をオンボードセンサにより認識する必要があり、LiDARはその中でも最も注目されているセンサの1つとなっている。本講座では車載LiDARの技術概要と、LiDARに基づく各種認識技術 (自己位置推定、周辺環境認識など) について解説する。