自動車HMIの要求特性と車載情報機器の設計

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プログラム

第1部 自動車におけるコックピット・ディスプレイのHMI技術動向と展望

(2019年7月31日 10:30〜12:10)

 自動車用メータは、かつては速度計、距離計及び数種のインディケータランプのみであったのが、現代では様々なメータや情報表示機能が車載されており、最良最適なドライバーへの情報伝達手段の一つとしてヘッドアップディスプレイを含む新しい表示システムが導入されている。  自動車に求められている情報表示とドライバーの周辺視認性を法規制と開発要件から明らかにし、今後の開発に求められる要件を明らかにしていく。更に、今後展開されてくるであろう自動運転技術やカーシェアに対応する技術の方向性も紹介する。

  1. 自動車に搭載されているメータ類
    1. 初期の自動車用メータ
    2. 現代のメータに関連した自動車法規
    3. 現代のメータの課題、表示システム選択コントローラなどセンターディスプレイやコンソール等総合的な設計。
  2. 情報表示と関連技術
    • 前方視界=ライト、ナイトビジョン
    • 安全補助
    • ナビゲーション
    • 道路標識、交通情報 その他
      1. 必須とされる車両情報と周辺情報の表示
      2. 運転時に多用される情報の表示
      3. 前方視界の補助 (ライト関連)
      4. 安全運転補助と予防安全技術
  3. ヘッドアップディスプレイ技術
    1. 航空機に採用されているヘッドアップディスプレイ
    2. 初期のヘッドアップディスプレイ
    3. 後付けヘッドアップディスプレイ
    4. 今日のヘッドアップディスプレイ
    5. 今後の可能性
  4. ヘッドアップディスプレイ技術への期待と今後
    1. 運転者への適切な情報提供
    2. 交通安全への積極的な貢献
    3. 自動運転技術との融合 (自動運転レベルごとの表示課題)
    4. 今後の展望

第2部 運転者の視行動に基づく漫然運転の検出技術

(2019年7月31日 13:00〜14:40)

 交通死亡事故の主な原因が漫然運転であることが法令違反別での統計によって示されています。先進運転支援や自動運転は漫然運転を促し、それらが不完全なシステムである間は、漫然運転の検出技術に対するニーズが低下することはないと考えられます。漫然運転は、認知性の注意散漫に陥った状態での運転であり、運転者の内的状態に起因します。運転を妨害せずに漫然状態を検出するために、運転者を外部から観測して状態推定を行う技術が望まれます。  本講座では、近年、技術の発展が著しい視覚的な注意の計測および分析に注目し、周辺車状況変化に対する運転者の視行動分析に基づく漫然運転の検出技術について主に紹介します。

  1. 漫然運転
    1. 漫然運転とは何か?
    2. 従来の検出指標
  2. 視行動とその分析手法
    1. 視覚
    2. 視覚的注意
    3. 視線、眼球運動、まばたき
    4. 統計的特徴と内的状態の関係
    5. 視覚環境ダイナミクス、視行動、内的状態の関係
  3. 視行動分析に基づく漫然運転の検出
    1. 統計的特徴を用いた従来手法
    2. 周辺車状況変化に対する視行動の共起性分析
  4. 今後の展望

第3部 運転者の情報処理特性と車載情報機器の人間工学的設計

(2019年7月31日 14:50〜16:30)

 本講演では、使いやすい表示系の設計条件について、人間工学の観点から、易しく解説する。ドライバーの視覚情報処理特性、短期記憶への負担、Hickの法則、マッピング、位置のコンパチビリティ、動きのコンパチビリティ、近接性のコンパチビリティなどの設計原則を述べる。設計原則の具体例として、ミラーレス車用のin-vehicle displayの設計について、実際の実験データを交えて、その理解を深める。さらに、触覚警報によるルームミラー位置に設置するin-vehicle displayの改善についても紹介する。

  1. 自動車運転時のドライバーの視覚情報処理特性
  2. 運転環境における視覚情報と他の感覚器との干渉
  3. 使いやすい表示系とは:短記憶への負担、Hickの法則、マッピング
  4. 使いやすいin-vehicle displayの開発
    1. ミラーレス車用in-vehicle displayの設計条件
    2. 触覚警報によるルームミラー位置に設置するin-vehicle displayの改善

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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