(2019年7月31日 10:30〜12:10)
自動車用メータは、かつては速度計、距離計及び数種のインディケータランプのみであったのが、現代では様々なメータや情報表示機能が車載されており、最良最適なドライバーへの情報伝達手段の一つとしてヘッドアップディスプレイを含む新しい表示システムが導入されている。 自動車に求められている情報表示とドライバーの周辺視認性を法規制と開発要件から明らかにし、今後の開発に求められる要件を明らかにしていく。更に、今後展開されてくるであろう自動運転技術やカーシェアに対応する技術の方向性も紹介する。
(2019年7月31日 13:00〜14:40)
交通死亡事故の主な原因が漫然運転であることが法令違反別での統計によって示されています。先進運転支援や自動運転は漫然運転を促し、それらが不完全なシステムである間は、漫然運転の検出技術に対するニーズが低下することはないと考えられます。漫然運転は、認知性の注意散漫に陥った状態での運転であり、運転者の内的状態に起因します。運転を妨害せずに漫然状態を検出するために、運転者を外部から観測して状態推定を行う技術が望まれます。 本講座では、近年、技術の発展が著しい視覚的な注意の計測および分析に注目し、周辺車状況変化に対する運転者の視行動分析に基づく漫然運転の検出技術について主に紹介します。
(2019年7月31日 14:50〜16:30)
本講演では、使いやすい表示系の設計条件について、人間工学の観点から、易しく解説する。ドライバーの視覚情報処理特性、短期記憶への負担、Hickの法則、マッピング、位置のコンパチビリティ、動きのコンパチビリティ、近接性のコンパチビリティなどの設計原則を述べる。設計原則の具体例として、ミラーレス車用のin-vehicle displayの設計について、実際の実験データを交えて、その理解を深める。さらに、触覚警報によるルームミラー位置に設置するin-vehicle displayの改善についても紹介する。