脱プラスチックの流れの中で求められる高分子技術

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本セミナーでは、高分子組成物設計・天然材料の両方に精通する希代な講師が、プラスチックによる環境問題とバイオマス組成物設計技術について解説いたします。

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プログラム

脱プラスチックストロー宣言の外食企業が好意的に報道される時代。このような情況下で輝くべき“生分解性プラスチック” だが、誰も食指を伸ばさない。背景には「生分解に至るまでの条件と時間」を曖昧化し、分解に半世紀以上要するものまで“生分解性プラスチック”とした曖昧さが垣間見える。  本講座では先ず、脱プラスチックの流れに潜む技術と政策の問題点を客観化する。同時に、ガラパコス的な「日本のプラスチックリサイクル政策」に触れる。今後の高分子業界の技術課題として避けて通れない [バイオマスプラスチックの設計] とはどのようなものかを示し、主要材料となる天然素材の配合技術を解説する。  今後の技術のかじ取りを担う全ての高分子系技術者のために、報道に惑わされない情報と実践的技術を提示したい。

  1. 環境問題の俯瞰と把握
    1. プラスチックに波及する国際動向
      • LCA
      • バーゼル条約
      • 包装容器リサイクル法
    2. 高分子製品に関係する環境用語
      • 生分解性プラスチック
      • バイオマスプラスチック
      • バイオプラスチック
      • グリーンプラ
      • 酸性化ポテンシャル量
      • 温室効果ガス
    3. サーマルリサイクルの論点
    4. 疑発ガン物質とフェアトレードが絡む複雑性
  2. 脱プラスチックの紆余曲折
    1. 生分解性プラスチックがモノにならない理由
    2. 検証 「塩化ビニル樹脂 極悪論」
    3. バイオアルコールの挫折と林業政策
    4. ガラス代替として進むプラスチック化
  3. バイオマスプラスチック組成物設計の基礎
    1. 天然素材を使うと二酸化炭素が減るという建前
    2. 天然素材を学ぶ
      • セルロース
      • 胡粉
      • 植物シリカ
      • うるし
    3. 天然素材を使いこなす組成物設計
    4. 混練・成形工程に留意すべき熱と水分の対応技術
  4. これからの方向性を考えるための視点
    1. 反プラスチック報道とマーケティング
    2. 天然ゴム製品が環境問題に寄与しない理由
    3. 実需は拡大傾向にあるプラスチック製品
    4. 環境側面から考える高分子製品の流布

※講義終了後の個別質問・相談では、無制限にご対応いたします。

会場

連合会館
101-0062 東京都 千代田区 神田駿河台三丁目2-11
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受講料

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