本セミナーでは、粉体をトラブルなく取り扱う技術をつかんでいただきます。まず、付着、固結、閉塞、残留、摩耗などのトラブルがどうして発生し、どう防止すればよいのか、などを含めて粉を扱う基本的で大事なコツを解説します。次に物性測定、粉砕、分級、混合、偏析、貯槽、供給・計量、輸送について解説します。さらに、粉体プロセスにおけるトラブルの分析を行い、医薬、食品、化粧品、セラミックス、トナー、肥料、化学原料、電子材料、金属材料など多岐にわたるプラントの実例を基に実際に起きたトラブル例を取り上げて対策を考えます。スケールアップ時の問題も採り上げます。物性測定と偏析はテキストに詳細を記載し、原則的な内容を説明します。
講義はアニメーションを含む模式図などで、「難しいことも分かりやすく (受講生評) 」示し、粉体の取扱いを機器類の原理図、写真などを使いながら丁寧に解説します。テキストは、読みやすい文章形式の書籍でトラブル実例表も多く掲載され、復習およびトラブル時に参照できます。
- 粉体の取り扱いのコツ
- 粉体とは
- 粉体の分類
- 粉体と粒体の境界
- 粉体の効用
- ナノ粒子の特徴
- 粉体と液体の取り扱いの違い (粉の特殊性)
- 粉体を扱う上での落とし穴 (何を見落としているか)
- 面倒な扱いをなくすために (どう数値化するかなど)
- 粉体の物性と測定方法 (簡略説明)
- 粒子径
- 幾何学的代表径
- ふるい径
- 沈降径
- 空気力学径
- 比表面積径
- 粒子径分布
- 頻度分布
- 積算分布
- 質量分布と個数分布
- 粒子径測定法
- 粒子密度
- 粒子の形状
- 粉体層の剪断特性
- 粉砕
- 粉砕の効果
- 粉砕の機構
- 粉砕のエネルギ
- 閉回路粉砕
- さまざまな粉砕機の機構
- 分級
- 部分分級効率
- 部分回収率曲線
- 歩留まり率
- 回収率
- 残留率
- 除去率
- 総合分級効率
- ふるい分け (注意点など)
- 流体による分級
- さまざまな分級機の機構
- 混合
- 混合とは
- 完全混合状態の意味
- 混合をどこまでやればよいか
- 混合度の判定
- 混合比、混合能力、混合速度
- バッチ混合と連続混合
- 混合装置の機構と選定
- 混合操作・混合装置のトラブル
- 偏析 (簡略説明)
- 偏析を生じる物性
- 偏析を起こさせる運動と力
- 実際の粉粒体の取り扱いにおける偏析現象
- 偏析の防止対策とその手順
- 偏析対策検討の実施例
- 貯槽
- 貯槽とは何か
- 粉体貯槽の選定
- 粉体貯槽のロス容量計算と実際の容量
- 貯槽のトラブル実例と対策
- 供給と計量
- 供給装置の基本構成と機能
- 供給機の課題定量性、可変制御性、シール性、無害性など
- 供給装置の種類と選定
- 粉体の計量と精度
- 供給装置のトラブル
- 輸送
- 粉体の輸送 (各種輸送の比較)
- 空気輸送方式の概要と選定
- 機械式輸送の概要と選定
- 粉体プロセスのトラブル
- トラブルに対する心構え
- トラブルが発生する工程とトラブルの内容
- トラブルの分類と具体的な事象例
- スケールアップによるトラブルの具体例