本セミナーでは、ダイヤモンドライクカーボン層を金属表面へ被覆し、摩擦係数の低減、耐摩耗性の改善、長期耐久性・疲労強度、フレッティング疲労強度を改善する方法とポイントについて詳解いたします。
ダイヤモンド・ライク・カーボン (DLC) は、ダイヤモンドやグラファイト (黒鉛) と異なり、特定の結晶構造を持たない硬質炭素系アモルファス (非晶質) です。現在の技術を用いれば、DLC層を比較的容易に金属表面へ被覆可能であり、それにより摩擦係数の飛躍的な低減や耐摩耗性の大幅な改善が達成できます。同時に、長期耐久性という観点で重要な疲労強度、特にフレッティング疲労強度の改善も達成されます。 しかし、DLC層は非常に薄いため、その機能性や耐久性はDLC層そのものの特性だけでなく、母材部の性質に大きな影響を受けます。この講習会では、DLC層の被覆技術やその特性について平易に説明した後、複合処理の効果について平易に説明します。