本セミナーでは、トライボロジーについて基礎から解説し、トライボコーティング材の特性、適用事例と留意点を詳説いたします。
(2019年6月26日 10:00~11:30)
摩擦と摩耗を扱う学問分野をトライボロジーとして別個に扱う理由としては、それらの現象が表面微小突起同士の変形や化学反応及び破壊に支配されるという特殊性がある。 また、それに伴い摩擦と摩耗が生じる。摩擦と摩耗のメカニズムをそれらの主要因で分類する。得られた結果から摩擦摩耗を制御するために成膜処理をする、その指針を紹介する。
(2019年6月26日 12:10〜13:40)
これまでトライボコーティングとして各種の金属系化合物やDLC (Diamond-like Carbon) などが開発され、それぞれの特性を活かして実用化が進められている。そのような状況において、より広く応用範囲の拡充をはかるためには、摩擦耐久性に優れる、特に耐環境性を考慮した新しいコーティングの開発が望まれている。そのようなコーティングの候補として、c-BN (立方晶窒化ホウ素) をはじめとするB系膜に期待が集まっている。しかし、まだ利用可能なB系トライボコーティングは世に出ていないのが現状である。 本講では、B系膜を含むB-C-N系トライボコーティングの現状を把握するべく、講師らの研究を中心として、情報を得ていただくことを目的としている。
(2019年6月26日 13:50〜15:20)
小企業ではあるが、30数年にわたりポリウレタン塗装を中心とした高機能表面処理専門企業として、幅広く産業界に認知されて来たユニックスの姿を紹介したい。 中でもパーツフィーダ業界に於いてはその認知度は高く、関西地域では業界の70%近い占有率と自負すると共に、責任ある品質と短納期を維持することに務めている。 長年の施工実績による顧客ニーズの把握と対応は、施工技術の改善工夫と共に、塗料の高機能化・高性能化を求められ、それに向かって常に挑戦をしてきた。 特に、2010年に工場火災の災難に於いても、平素の大学や各諸団体との交流のお陰で、大学教授の支援を受け委託研究が採択され、高機能塗料の開発に成功した。 小企業の人材不足の中で、シニアの活躍の力を活かして、世界初の (?) 高摺動性ウレタン塗料開発が完成し、 大手企業との共同開発の進む状況を責任と希望との双方を忘れずに、これからも研究開発型企業として海外へも輸出できるよう努力する。
(2019年6月26日 15:30〜17:00)
DLC (ダイヤモンドライクカーボン) は、低摩擦による省エネ化、部品の延命による省資源化、潤滑油レスや有害物質を排出しないことによる汚染防止等、 地球環境対策の表面処理として注目され、自動車部品や機械部品などの摺動部の表面処理、工具や金型の表面処理としての適用が急速に広がりつつある。 そのような社会ニーズに応じて、DLC自体も様々なプロセス、構造のDLCが考案、実用化されている。 このような状況の中、DLCの素性、構造を理解し、その特性や特徴が考えている用途に合致するものかどうか判断をすることが重要になっている。 本セミナーでは、各種DLCのプロスと特徴、その構造による分類、DLCの適用事例と適用時の留意点について解説する。