本セミナーでは、関節リウマチの治療薬について取り上げ、分子標的治療薬の使い分け、マネジメントの工夫について解説いたします。
また、関節リウマチの治療薬を開発するにあたり、考慮すべき項目、観察期間、併用治療や、実際に臨床試験を計画・実施のポイントについて解説いたします。
ー主に分子標的治療薬についてー
(13:00~14:40)
日本における関節リウマチ (RA) の治療は、1999年メソトレキセート (MTX) 、2003年生物学的製剤が認可されてから劇的に変化した。その後、続々と生物学的製剤が認可され、2013年には低分子化合物、2014年には生物学的製剤第一号のバイオシミラーが認可され、現在分子標的治療薬は12種類まで増加した。これら薬剤は非常に高い治療効果を持つことから、2010年に欧州リウマチ学会は、関節リウマチの治療目標を「臨床的寛解」、もしくは、少なくとも「低疾患活動性」と提唱した。「寛解」とは、関節痛がなく炎症反応も認めない状態を示す。そして、「寛解」を目標とする治療勧奨としてT2T (treat to target) が欧州リウマチ学会を中心としてまとめられ、臨床の現場では全世界的なコンセンサスとなっている。では、「寛解」を目指すために、この12種類もの薬剤をどのように使い分けるのか、現在のところ明確な使い分けは存在しない。しかしこの十数年の経験から、薬剤の特性、疾患活動性の程度、併存疾患により大まかには使いわけることができるようになってきている。ここでは、これら分子標的治療薬の使い分け、マネージメントの工夫について紹介する。
(14:50~16:30)
関節リウマチの治療薬を開発するにあたり、どのような項目、どの程度の観察期間、どのような併用治療を考慮するべきか、過去の研究を紐解きながら、実際に臨床試験を計画する上でどのようなポイントに注意すべきか解説したい。
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