2006年に品質リスクマネジメント (ICH Q9) 、2010年に医薬品品質システムのガイドライン (ICH Q10) が発出され、2013年8月の施行通知改正により品質リスクマネジメントの推進が図られ、満を持してGMP省令が改正され、これらガイドラインの法制化が実施されることになった。
準備期間はあるとはいえ、実効性のある医薬品品質システムやリスクマネジメントが実施されていたかは大いに疑問がある。どこに問題があるのか、どうすれば実効性が伴うのかを解説する。
- 改正GMP省令のポイント
- 管理監督者 (上級経営陣) の責務
- 医薬品品質システム (PQS) の目的
- 医薬品品質システムの実態はどう?
- 「不備」の放置が「不正」へと…
- 報告だけに頼っていると…
- 企業風土の不備例
- 企業文化の適切性は品質管理指標 (Quality Metrics) に現れる
- QA部門の機能不全は会社を潰す
- QAは健全な企業かをチェック
- 改善箇所を拾い出す仕組みが機能すること
- 実効性のある医薬品品質システムにするために
- 品質指標を改善するには
- 誰がリスクを知っている?
- 職員全員にリスクマネジメントスキルが必要
- 医薬品品質システムの達成手法である「知識管理」とは
- 「普段と違う」への対処法を構築
- とっさに適切な判断・報告ができる教育を
- 品質リスクマネジメントとは
- 日本はFMEA手法の点数付けに偏重
- 欧米ではHACCPが主流
- リスクのランク付けはシンプルでよい
- 品質システムの文書化
- サイトマスターファイル (SMF) の作成
- SMFも品質システムの表明文
- 供給業者等との取り決め
- 海外原料メーカー監査時の殺し文句
- 製品品質照査実施報告書
- 潜在リスクの抽出例