振動・騒音は、工場や鉄道・道路を中心とした環境問題から次第に取り組みが活発になり、計画・企画段階から大きな課題の一つとして取り上げられるようになった。現在では環境問題だけではなく、自動車・家電・産業機械などの広い分野で、製品の設計段階から「低騒音化 (静粛化) 」や「低振動化」が重要な項目として取り組まれるようになっている。低騒音化や低振動化を達成するためには、騒音や振動の低減技術を総合的に理解すると同時に、防音・防振材料を適切に活用することが大切になってくる。 本セミナーでは、騒音・振動を「空気伝搬音」と「固体伝搬音」に大別し、それらの低減の基本技術である「遮音」「吸音」「振動絶縁」「制振」のメカニズムと、そのための各材料・その効果的な適用法について、事例説明や実際の材料を用いた簡単なデモを行いながら解説する。また、最近の動向の一つである“省エネ”あるいは“安全”に対応した防音材料、防振材料のあり方についても触れてみたい。 講師の経験に基づく適用事例、実際の材料 (講師が開発に携わったものが中心) 、簡単デモを交えて解説します。