化粧品製造所では、ISO22716 (自主基準) により受託された化粧品に要求される品質を確保する活動を開始してから10数年が経過しました。しかし、浸透するにはクリアすべき課題があると言われています。
本セミナーでは、「化粧品の製造管理及び品質管理の確保:消費者に対する品質保証」をする上で、化粧品特有の品質を確保するために押さえるべき化粧品GMPのポイントとは何か?を踏まえ、製造所の品質・プロセスの継続的改善にむけたGMP監査及び内部監査の留意点について解説します。
第1部 化粧品特有の品質特性及びその品質を造り込む上で必要となるGMP
化粧品製造になぜGMPが必要か、医薬品GMPと化粧品GMPとの違いは何か、化粧品特有の品質及び品質を作り込む諸要件、GMPを遵守しない場合に発生が懸念される諸問題などを理解して頂きます。
- 化粧品に求められる製造品質とGMP
- 化粧品に求められる製造品質
- 化粧品に適用されるGMPの法的な位置づけ
- 化粧品の品質保証に関する法的規制GQP省令及びGMPガイドライン/ISO22716
- 化粧品販売業者が品質保証のために遵守するGQP省令
- 製造業者が品質保証のために遵守するGMPガイドライン/ISO22716
- 化粧品GMPの原則
- GMPが策定された背景
- GMP3原則
- 化粧品製造所へのGMP3原則の適用+
- GQP省令に基づく化粧品の製造管理及び品質管理の確保
- 化粧品製造業におけるGMPの位置づけ
- 化粧品/現場で実際に起こりうるトラブル事象 (事例)
- トラブル事例を回避及び最小化のために役に立つGMP
第2部 化粧品委託先製造所へのGMP監査の技術的側面 (委託先監査で抑えるポイント)
委託先へのGMP監査及び内部監査の目的は、GQP省令では適正な製造管理及び品質管理の確保の状態をモニターすると定めています。しかし、真の目的は、“相互が安心して仕事を頼めて、今後もお互いの信頼のもとに、付き合っていける関係の保持⇒WIN WINの関係の保持”することにあります。このような目的を踏まえ、委託先監査で抑えるポイントを解説します。
- 化粧品GMP監査の目的と課題
- 内部監査・委託先監査・サプライヤー監査の違いとその課題
- 取り決め事項にもとづく委託先監査の目的及びその課題
- 化粧品GMP監査の基本事項
- 化粧品GMPシステム体型とGMP監査との諸関係
- 文書監査と実地監査 (概要)
- 化粧品委託先企業へのGMP監査
- 化粧品製造所へのGMP監査 (内部監査を含む) 計画立案に考慮すべき自主基準の理解
- 自主基準ISO22716の構成 (技術的側面でISO22716)
- 従来のGMP基準とISO22717との相違点
- 組織及び責任技術者
- GMP監査の具体的な着眼点
- 従業員の責任 (教育訓練を含む)
- 施設・装置の妥当性 (衛生管理を含む)
- 保管管理 (識別表示・区分保管をふくむ)
- 化粧品の品質特性 (お客様が期待する品質)
- システム監査
- システム監査の狙い目
- 表示・包装サブシステム (プロセス) の事例
- 6サブシステム監査
第3部 実地監査で役に立つ実務的具体的手法及び指摘事例
化粧品委託企業に対するGMP監査は、安心して委託できるのかどうかを評価することであるが、一般にすべてを満足できる委受託はありえない。改善すべきことがあれば指摘し改善を促す又は支援することも必要となる。この活動 (GMP監査) は1~2年の一過的監査では際立った成果に結びつけることは困難である。相互の信頼関係にもとづく中期的視野を見据えた継続的な監査が必要となる。実地監査で、お互いに成長して行くことを踏まえた実務的具体的手法及び指摘事例を解説します。
- 監査計画書立案におけるコツ及び計画書の記載事例
(中長期監査プログラム及び監査計画及びチェックリスト作成時の着眼点を含む)
- 監査チェックリスト・記録の作成上の留意点
(チェックリストの7つの目的、客感的証拠を含む)
- 現場における情報収集がうまくなる「効果的な聞き取り方の”コツ”」
- 効果的な監査に役立つ面談の仕方の勘所
- 不適合の指摘の仕方のポイント (3つのキーワード)
- 監査所見及び改善要求書のフォーマット (記載事例を含む)
第4部 ISO22716の条項別要求事項の当て嵌め方とその指摘事例 (17事例)
第5部 演習:製造現場等でよく見かける不適切な状況 (写真) (どこが、どのように不適切ですか?)