製造工程を設計し、製品を製造し試験をし、そして出荷する。これら一連の過程において共通することは、サンプリングで得たデータからロットや工程の真の姿を推測するという点でしょう。真の姿の推定に統計は威力を発揮しますが、入り口の敷居が高いという難点があります。本セミナーでは、これから統計を勉強しようとする方々を対象に、統計の基礎、それがどのように応用できるのかを紹介していきます。入門編ですので、数式による理解よりもグラフなどによるイメージの理解を心がけています。
- 基礎的な概念I (計量値:長さ、重量、含量など)
- 視覚化の重要性 (ヒストグラム)
- 正規分布と標準偏差
- 規準化 (統計的な距離)
- 信頼区間の本当の意味合い – 「真の値を含む確率と言うけれど…」
- 工程能力指数
- トレンドを評価するxbar – R管理図
- 管理図とは
- 3σルール
- 管理限界の算出方法
- 平均値が変動したら管理図はどう動くのか?
- ばらつきが変動したら管理図はどう動くのか?
- 管理図による異常の発見方法
- 群分けの重要性
- 基礎的な概念II (計数値:良品・不良品の個数など)
- サンプリング試験
- サンプリング試験の本質 (母集団の姿を推定すること)
- 何を保証するのか (平均値?それとも不良率?)
- 平均値で不良率を保証する
- 完全な保証は無理 (リスクを受容する:生産者危険と消費者危険)
- 不良率を保証する抜取検査の設計 (JIS Z9002, JIS Z9003)
- 平均値を保証する抜取検査の設計 (JIS Z9003)
- 検査の性能を表す「検査特性曲線 (OC曲線) 」
- バリデーションへの応用例
- 3ロットn=3のデータから何がどこまで言えるか (データの羅列からの脱却)
- 管理図の応用例
- 工程能力指数の応用例