目前に迫っているGMP省令改正では、新設の品質保証部門によるバリデーションの承認となる見込みであることから、QA部門の方及びにもわかりやく解説します。
医薬品工場の構造設備にどのようなことが必要要件なのか、そのために必須条件である設備バリデーション (適格性評価) へどのように取り組めばよいか、また、設備適格性評価を設備の保守・点検へどのように結びつけ、実施したらよいかなど設備管理の仕方について、PIC/S-GMPガイド及び改正バリデーション基準をふまえ、初級者を対象に講師の経験にもとづき分かり易く解説します。
構造設備に係るJ-GMP省令/PIC/S-GMPガイド、構造設備に必要となる技術的要件、要求仕様書、バリデーションマスタプラン、DQ、IQ/OQ/PQ/校正及び生産保全のポイントを解説します。具体事例として、包装設備 (PTP包装) に関する設備適格性評価及び校正、保守点検 (品質リスクマネジメントを適用) のポイントついて解説します。
- 第1部 医薬品製造設備の目的
- 優れた構造設備
- 優れた品質経営基盤 (GMPハード)
- 査察で重視される構造設備サブシステム
- 医薬品の開発~製造ステージにおける設備管理の位置付け
- 第2部 当局の設備管理に係わる指摘事例
- 第3部 レギュレーションで要求されている医薬品構造設備の要件
- 薬局等構造設備規則 (第6条)
- GMP省令 (第9条)
- 原薬GMPガイドライン (第4章/第5章)
- PIC/S-GMPガイド/パート1 (第3章)
- 第4部 医薬品構造設備 (工場) の構築及び保守点検の留意事項
(どのようなことに具体的に留意しなければならないか?)
- 汚染要因とその分析及びその対策 (防護管理、汚染防止対策を含む)
- 区域の清浄度 (防護レベルとその管理を含む)
- 防虫・防鼠対策
- 動線で考慮すべきこと
- ゾーニングで考慮すること (高生理活性物質の封じ込めについての留意点を含む)
- 清浄度基準
- 清浄度区域の差圧
- 製薬用水管理
- 計測機器の校正
- 第5部 改正バリデーション基準 (2013年8月30日)
- 改正バリデーション基準の改正の着眼点
- 製品ライフサイクルにおけるバリデーションの位置付け
- バリデーションの目的及び製品ライフサイクルと技術移転
- PIC/S-GMPガイド及びANNEX15のポイント
- 全面改正されたバリデーション基準のポイント
- 改正バリデーションに対するGMP事例集のポイント
- 第6部 設備適格性評価の進め方のポイント
- 設備構築と設備適格性評価との関係
- 原薬GMPガイドライン (Q7A:第12章 12.30)
- バリデーションの拠り所である要求仕様書とは?
- バリデーションマスタープラン (作成要領を含む)
- 設備適格性評価の対象 (構造設備における直接要因と間接要因を含む)
- 設計時適格性評価 (DQ1及びDQ2とは)
- 据付時適格性評価 (IQの対象は?)
- 校正
- 運転時適格性評価 (OQ )
- 実生産設備による最適化実験 (工業化研究)
- 性能適格性評価 (PQ)
- 製剤設備 (流動層乾燥) の設備適格性評価の事例
- 第7部 品質リスクを考慮したPTP包装設備の設備適格性評価 (事例)
- ブリスター設備の適格性評価の基本的な考え方
- ブリスターの機能分析
(ブリスター設備機能分析及び直接要因となるかどうかの判断基準を含む)
- 品質リスクを踏まえた
(直接影響を及ぼす機能が加工対象に付与する要因のまとめ)
- ブリスター設備:機能分析 (機能と機構の関係図)
- ブリスター包装に期待される機能 (製品品質) に影響する要因
- 直接要因となるかどうかの判断基準~リスクを考慮~
- フィルム加熱・成形・接着の機能分析
- 機能分析図
- ブリスター設備適格性評価の実施計画書 (事例)
- 第8部 設備の保守・点検のポイント
- 保守・点検の基本事項
(法的要求事項:改正GMP,薬局等構造設備管理規則、ICH-GMP)
- 効果的な保守点検仕組み (生産保全活動システム) のポイント
- 保守・点検で考慮すべき事項 (概要)
(空調設備、建築設備、制御・計装設備、生産設備) )
- 天秤・秤の日常・定期的点検 (事例)
- PTP設備における校正 (事例)
- 充填・包装設備の保守・点検 (事例)