UV硬化技術における材料・プロセスの基礎と照射・光源技術

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本セミナーでは、UV硬化について基礎から硬化プロセスにおいて重要な光源装置の解説まで、講師の長年の経験を交えて総合的に分かりやすく解説いたします。

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開催予定

プログラム

第1部 UV硬化入門

~硬化反応・材料設計・プロセスの基礎から応用設計例まで~

(2019年5月23日 10:30〜15:00)※途中、昼食・休憩含む

 1970年代に本格化したUV硬化システムは、その発展とともに広範な市場展開を推し進めており、刷版材料、各種コーティング剤、多層配線板、粘・接着剤、封止剤、レジスト材料を始め多種多様な様々な新規材料が世代交代し、発展してきた。  本講では、時代に合わせた最適UV硬化樹脂を設計するにあたり、演者の35年余りのUV樹脂設計の経験を通して得た、様々なUV樹脂の反応の基礎、性質や役割、機能を、四方山話やコラムをふんだんに取り入れて具体的に、かつわかりやすく解説します。  またこれまで発展してきたUV硬化技術について、私自身の経験も取り入れながらレビューした上で、複合材料など最新の応用分野に如何に活かすかについて解説します。講演前に頂いた質問にも対応しながら、参加者とゆっくりディスカッションさせていただく予定です。

  1. はじめに UV硬化システムは如何に発展してきたか
    1. UV硬化の原理と技術、その基礎と有用性
    2. 「モノマーデパート」から見た我が国のUV樹脂開発の歩み
    3. UV硬化を支える技術
  2. UV硬化の化学 各種UV硬化反応の概要、長所、短所など特長について
    1. UVラジカル硬化反応
    2. UVカチオン硬化反応
    3. UVアニオン硬化反応
  3. UV硬化樹脂の構成成分 ラジカル反応を中心に
    1. ベースレジン:ベースが組成物の物性を左右する
    2. 架橋剤:構造はよく似ていても少しの違いで働きは全く異なってしまう
    3. モノマー:希釈剤、ただ薄めるだけではない
    4. 光重合開始剤:組み合わせで全く変わる硬化性
    5. 樹脂とフィラーの働き ~樹脂とフィラーの組み合わせ方〜
      1. 樹脂の働き
      2. フィラーの働き
      3. 添加剤:添加剤でフィラーは変わる
      4. 硬化方法:UV硬化と光熱デュアル硬化
  4. 具体例 これまでに開発した機能性複合材料の最新応用例を解説
    1. 機能性隠蔽塗料UVブラック
    2. 透明帯電防止ハードコート
    3. 熱対策を中心としたフィラーを含むUV硬化性樹脂
  5. UV硬化性樹脂の未来 今後急速に発展する分野に対応するために
    1. ロボティクス
    2. 光学材料
    3. AI
  6. まとめ

第2部 UV硬化反応と照射技術

(2019年5月23日 15:10〜16:30)

 本講演では、導入部では光開始重合による三次元架橋反応であるUV硬化反応の基本的な概念を紹介し、UV硬化開始系の設計についても簡単に触れる。そして、UV硬化反応プロセスを制御するパラメーターを明確にしたうえで、UV照射により発現する様々な現象について紹介する。また、UV照射装置の視点からは、UV照射光源の違いが硬化物のミクロ構造ならびに硬化物特性に与える影響についても議論する。最後にUV硬化反応プロセスの高効率化の取り組みを実施例とともに紹介する。

  1. UV硬化反応について
    1. UV硬化反応とは?
    2. UV硬化反応の基本的概念
    3. UV硬化開始系の設計コンセプト
  2. UV照射により発現する様々な現象
    1. UV硬化プロセスの制御パラメーター
    2. 硬化反応率と反応挙動
    3. 硬化反応率の温度依存性
    4. 酸素による硬化阻害の発現
    5. UV照射による黄変の発現
    6. 硬化収縮の発現
    7. UV照射に伴う発熱反応
  3. UV照射光源の硬化物特性に与える影響
    1. 電源電流の光源発光挙動に与える影響
    2. 架橋構造の均一化と不均一化
  4. UV硬化反応の高効率化への取り組み
    1. 複合的な照射光源を用いた“光の波長の役割分担”
    2. 高効率化照射装置の応用実施例
  5. まとめ

会場

芝エクセレントビル KCDホール
150-0013 東京都 港区 浜松町二丁目1番13号
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