医薬品のLCM・延命策として併用薬が近時注目されている。併用が実質的に「業界標準」となれば、これ程有効な延命策はない。他方、併用薬の知財の権利化・権利行使は、各成分が既存薬であるため、新薬と異なり困難な側面がある。
併用薬の欧米の実務は、特許、延長登録、再審査/データ保護等で日本と異なる面も多く、併用薬のグローバルな対策は、三極の実務・動向を押さえておくことが重要である。
本講座では、併用薬を知的財産の側面から分析し、知財からみたグローバルな医薬品研究開発戦略の一環として活用して頂くことを目的とする。
- 医薬のLCM/延命のための知的財産戦略
- 概論 医薬品の研究開発プロセスから特許を俯瞰する
- 各論 各段階における特許出願の類型、審査上の問題等を検討し、併用薬の位置づけをみる
- 延長登録制度
- 従来型~従来型低分子特許の延長登録
- 先端分野型~従来型低分子特許の応用で済むのか検討する
- 知的財産としてのデータ保護 (Data Exclusivity) ・再審査制度
- 先発企業・GE企業の対策~LCM/延命の観点から併用薬をみる
- 併用薬の特許出願戦略・権利取得
- 併用薬の医薬開発の側面~知的財産の目で見た類型・科学技術
- 特許出願戦略~クレーム類型・審査基準
- 延命戦略としての併用薬~通常出願と延長登録
- 日本の判決例・審決例等
- 特許要件の判決例
- 延長登録の判決例
- グローバルに見る~併用薬は普遍的なのか
- 米国の例
- 出願戦略
- 延長登録戦略
- 欧州の例
- 出願戦略
- 延長登録 (SPC) 戦略
- 併用薬特許の権利行使
- 併用薬特許の権利範囲~合剤と併用~クレームから考える
- 侵害類型~直接侵害と間接侵害
- 判決例~用途発明の判決例から考える
- グローバル戦略
- 米国
- 米国訴訟での併用薬
- 直接侵害のほか寄与侵害・誘引侵害等間接侵害がありうる~近時の判例から考える
- 欧州
- 国ごとの温度差
- 欧州司法裁判所判決の判決例から今後を考える