近年成長戦略の一環として、規模の大小を問わず各企業で新規事業推進の為の組織設立やプロジェクトが盛んに行われています。オープンイノベーションによるベンチャーと大企業の連携、M&Aなども盛んになってきました。スタートアップに見られるピッチイベントが頻繁に行われる一方で実態として事業化に結びついている事例は少ないのが現状です。また、既存事業においては成熟市場に於いても異業種からの新規参入や競争環境の変化が激しくなっており、事業計画管理の考え方や仕組みの「制度疲労」が目立ち始めています。
本講座では、不確実な事業環境下におけるビジネスプランニングと組織における意思決定プロセスの方法論に基づき、未だ発展途上にある事業投資管理業務の改善や標準化を目指す方々を対象に成長に向けた健全なリスクテイクと企業価値最大化を目指す上で不可欠な手法を学びます。
- イントロダクション
- 事業投資の企画と管理によくある課題
- ビジネスプランニングの方法論
- ビジネスプランニングに着手する前に
- 「ビジネスロードテスト」のフレームワーク
- 前提条件 (Assumption) とは
- 仮説指向計画法 (Discovery – DrivenPlanning) の考え方
- 収益モデルの可視化と数値の設定根拠
- 要するに、「我々は何に賭けているのか?」
- 果たして、「その仮説はまだ生きているのか?」
- 仮説の知識化スピードがカギを握る
- リスク評価と意思決定
- 事業価値を測る「バリュエーション」
- リスクを特定し、マネージする方法
- 将来を観るためのシミュレーションの活用
- 戦略意思決定手法 (Strategic Decision Management) の考え方
- 意思決定におけるポートフォリオ管理と個別事業の不可分の関係
- 投資実施段階の重要性
- 変化への対応を「手遅れ」にしない継続的なモニタリング
- 仮説一覧を管理する
- 打ち手の自由度を増やす
- 仕組みづくりへの道標
- 上場企業に問われるコーポレートガバナンスの実効性
- 組織的な意思決定の「質」とは
- 新規事業企画担当と事業リスク評価者の健全な関係
- 「情報共有」、「継続管理」、「学習」の情報システム化