高分子圧電材料の開発とそれを利用したセンシング技術

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プログラム

第1部 PVDF系圧電材料の開発とその応用

(2019年6月12日 10:00〜11:30)

 PVDF圧電体は、混ぜ物を一切することなく、PVDF樹脂の高次構造をコントロールする事により、圧電性を発現するユニークな高分子です。高分子の持つ性質を有した圧電体です。これまで、その特徴を利用して、いくつか応用してきました。その事例を紹介するとともに、応用に際しての留意点をお話しさせて頂きます。

  1. PVDF圧電体とは
    1. 圧電性とは
    2. PVDFの結晶構造
    3. PVDF圧電体の特徴
  2. PVDF圧電体の応用例
  3. 等価回路
    1. 材料内での巨視的現象
    2. 応用に際しての考え方
    3. 回路例などの紹介

第2部 圧電高分子材料によるセンシング・アクチュエーションと能動的振動・音響制御

(2019年6月12日 12:10〜13:40)

 PVDFに代表される厚さ数十ミクロンの圧電高分子材料を センサ及びアクチュエータの両方として用いる、 能動的振動・音響制御法について解説する。特に、センサ/アクチュエータを構造物と一体化させて設計する スマートストラクチャーの概念や、圧電高分子材料、圧電フィルムの 特性と応用、柔軟構造物の振動制御法の提案と検証実験結果、 騒音制御への展開などに関連付けて説明する。

  1. 圧電高分子材料、圧電フィルムの特性と応用
    1. 圧電高分子の特性
    2. 圧電高分子の応用事例
  2. 圧電高分子を用いたセンシングとアクチュエーション
    1. 圧電高分子を用いたセンシング
    2. 圧電高分子を用いたアクチュエーション
  3. 圧電高分子を利用した能動的振動・音響制御
    1. アクティブ騒音制御、振動制御
    2. 柔軟構造物の振動制御

第3部 ポリ尿素樹脂を用いた圧電超音波トランスデューサの設計、開発、評価

(2019年6月12日 13:50〜15:20)

 超音波応用に用いられる高分子圧電材料としては、PVDF (ポリフッ化ビニリデン) やそれの誘導体が一般的である。この講座では、ポリ尿素樹脂という高分子圧電材料の超音波応用の可能性について多くの実験例を交えて解説する。ポリ尿素樹脂は、蒸着重合と呼ばれるドライプロセスで製膜できる、耐熱温度がPVDFよりも高いなどの特徴を有している。この特徴を生かして、積層型やアレイ型のトランスデューサを試作した例を紹介する。また、半導体プロセスとの親和性の試験内容についても触れる。

  1. はじめに
    1. 超音波トランスデューサの基礎
    2. 超音波トランスデューサに必要とされること
  2. ポリ尿素樹脂の特徴
    1. ポリ尿素樹脂とは
    2. ポリ尿素樹脂の性質
  3. ポリ尿素樹脂トランスデューサの作製
    1. ポリ尿素樹脂の材料と蒸着重合法
    2. 蒸着重合の条件
    3. 分極法
  4. ポリ尿素樹脂による超音波トランスデューサ
    1. トランスデューサの基本構造
    2. トランスデューサ設計の考え方
    3. 超音波の送受信特性
    4. 積層型トランスデューサの構造と特性
    5. 凹面トランスデューサの構造と特性
    6. 線集束トランスデューサの構造と応用
    7. アレイトランスデューサの試作
    8. 半導体プロセスとの相性
  5. まとめ

第4部 高分子圧電材料の広帯域周波数特性を生した超音波センシング技術

(2019年6月12日 15:30〜17:00)

 PVDFを代表とする高分子圧電材料は、一般に多く利用されているPZTなどの無機圧電材料に比べ、柔軟で広帯域な周波数特性を有しています。この特徴を生かして超音波探触子に応用すると、これまでとは違った特色あるセンシングを行うことができます。本講座では、このような高分子超音波探触子を用いた新たなセンシング技術について概説します。

  1. 高分子圧電膜の特徴
  2. 高分子圧電膜および高分子超音波探触子の作製
  3. 高分子圧電膜の利点を生かしたセンシング技術への応用
    1. 集束形超音波探触子を用いたポリエチレン管融着部の健全性評価
    2. 分割形集束超音波探触子を用いた軸受けの転動疲労評価
    3. デュアル共振形超音波探触子による閉口き裂の非線形超音波探傷
    4. 符号化開口アレイ探触子による瞬時超音波撮像システムの開発
    5. 符号化積層探触子によるパルス圧縮超音波探傷システムの開発
  4. 高分子圧電膜を利用したセンシング技術における今後の展望

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