本セミナーでは、高分子材料の効率的な設計に必須の高分子シミュレーション手法の要点について、実例を交えて解説いたします。
※第1講には配布スライド資料がございません、ノート持参のうえ、あらかじめご了承ください。
(2019年6月10日 10:00~11:30)
本講座では、多彩なバックグランドを有する講師により、分子軌道法および全原子分子動力学シミュレーションから粗視化シミュレーションに至る種々の計算手法の原理から、実際の開発への応用までの概要を短時間で知ることができる良い機会です。
(2019年6月10日 12:10〜13:40)
異種の高分子を混合すると、高分子量であるがゆえ混合におけるエントロピーの効果が低減し、高分子を形成するモノマー間の相互作用が大きく影響して一般的に相分離する。よって、ポリマーアロイや高分子複合材料を製造するのに、相分離現象を無視することはできない。相分離現象を理論的に予測するのに高分子の密度汎関数法が多く用いられる。しかし、高分子の密度汎関数を利用するには、いきなり大規模な計算をするのではなく、以下のように段階的に計算の規模を大きくしてゆくことが問題解決の早道となる。
本講座の趣旨としては、高分子混合物 (フィラーを含む) の相分離構造をシミュレートする戦略 (短い時間で成果を出す) をできるだけわかりやすく説明したい。
(2019年6月10日 13:50〜15:20)
高分子のもつ特徴の一つとして、凝集構造の階層性を挙げることができます。本講座では、階層的な構造をもつ高分子の構造形成に焦点を当て、 その基礎概論を述べたあと、高分子のモデリング手法やシミュレーション手法の要点を解説します。また、最近の研究事例についても、その概要を紹介します。
(2019年6月10日 15:30〜17:00)
フィラー充填高分子材料系のもつ特徴として、網目状の架橋高分子ネットワークと、フィラーの作る階層的な凝集構造が相補的に役割を持ち、機械的性質 (機能構造相関) を発揮している。本講座では、粗視化MD法の研究アプローチにおけるフィラー充填高分子材料系のモデリング手法やシミュレーション技法の要点を解説します。また、粗視化MD法を用いたシミュレーションによる最近の研究事例について、その概要を紹介します。