本セミナーでは、5Gを支えるキーデバイスの開発事例と大容量・高速通信技術を詳解いたします。
(2019年6月12日 10:00〜11:30)
次世代移動体移動体 (5G) の商用開始に向けて、ミリ波帯が脚光を浴びています。一方で、ミリ波帯は、マイクロ波帯よりも周波数が高いため、回路材料となる導体や誘電体に起因した損失が増加し、デバイスや回路の実現を困難にします。このため、使用する周波数帯域において、より精度が高い材料定数を得ることが、設計精度向上や試作回数の低減に大きく貢献します。本講演では、ミリ波回路から見た材料への要求特性や材料開発や回路設計に必須となる材料評価技術、さらにはミリ波回路への応用例を紹介いたします。
(2019年6月12日 12:10〜13:40)
本講座では,関連する企業の若手~中堅の技術者・研究者向けの講座であり,5G無線通信へ向けたフォトニック結晶構造に基づいたバンドパスフィルタの理論設計法と実際について、設計例を用いて分かりやすく解説する。まず、フォトニック結晶構造とその特徴について概説する。次に、フォトニック結晶構造に基づいた各種の線欠陥導波路および点欠陥共振器の構成について説明する。さらに、具体例として,金属フォトニック結晶共振器を用いた5G無線システム向けのミリ波帯域通過フィルタを合成理論に基いて設計し,フィルタ設計の具体的な手順を述べる。特に、フィルタを効率的に設計・シミュレーションするための留意点・スキルを紹介する。
(2019年6月12日 13:50〜15:20)
Multiple Input Multiple Output (MIMO) 伝送技術は,送受に複数のアンテナを有することで,限られた周波数帯域で通信容量を増大する技術として注目されている.特に第5世代移動通信 (5G) システムでは,基地局のアンテナ数をユーザ数よりも多くするMassive MIMOと呼ばれる技術が注目されている.本講義では, MIMOからMassive MIMOの要素技術と実際について述べる. MIMO, マルチユーザMIMO, Massive MIMOの流れと要素技術,およびチャネル容量をについて解説するとともに,実際に検討されている制御法や実装についても解説する.
(2019年6月12日 15:30〜17:00)
GaN高周波増幅器はGaAsやSiよりも高出力動作が可能な高周波デバイスである.これまでGaN増幅器は高出力動作を要するマイクロ波帯のシステムで主に用いられてきたが,近年のGaNトランジスタの高周波化に伴い,マイクロ波帯だけでなくミリ波帯のシステムへの適用も検討されている.本講座ではまず,ミリ波帯GaN増幅器設計に必要なデバイスモデルの開発事例について紹介し,そのモデルを用いて設計した衛星通信向けKa帯高出力増幅器及び5G向けKa帯高効率増幅器について紹介する.