本セミナーでは、レオロジーなど各種パラメータと食感・感触との相関、 目的のテクスチャーや安定性を得るための添加剤の上手な使いこなし方について解説いたします。
(2019年6月11日 10:00〜11:30)
マヨネーズ風調味料は半固形状の水中油滴型乳化調味料であり、食品業界においては代表的なエマルション製品のひとつである。油滴を形成する脂や連続相を形成する分散質、分散媒の物性がマヨネーズ風調味料の食感 (テクスチャー) や安定性に影響を与えるため、これらは力学的、形態学的な様々な観点から評価される。本講演では、エマルション食品のテクスチャー評価に用いられる様々な測定手法について概説するとともに、レオロジー、トライボロジーあるいは生理計測といった様々な手法を用いてマヨネーズ風調味料の硬さ、稠度、伸びなどに関わるパラメータを取得し、これらのパラメータと特に口どけに関するテクスチャーとの関連を調べた検討結果を概説する。
(2019年6月11日 12:15〜13:45)
化粧品はシリコーン、紫外線吸収剤を多く配合して、快適な感触 (シットリ感、ハリ感、コク、サッパリなど) とする工夫が成されている。シリコーン、紫外線吸収剤を多く使用するには、炭化水素油を減らして、夫々と相溶する極性油を使用する必要がある。しかしこのような系ではシットリ感の無い不安定なエマルションとなる。また洗浄剤では綺麗に落として、保湿を謳うという相反する機能が必要である。このような課題を解消するための、製剤化技術について次のような内容で概説する。
(2019年6月11日 14:00〜15:30)
エマルションの硬さ・伸びを調整することは、製品の安定化・特性を維持するため極めて重要である。エマルションへの粘度調整剤等を添加することにより、増粘性、界面活性、保護コロイド性、保水性、保形性等、様々な機能を発揮できる。建築、土木、セラミックスをはじめ化粧品・医薬品・食品等、幅広い分野でエマルションへの添加剤は重要な役割を持つ。本セミナーではエマルションへの添加剤の使用例等について紹介する。
(2019年6月11日 15:45〜17:15)
エマルションの安定性の維持には、構成成分の最適な設計が必要となる。エマルションの不安定化要因を体系的に把握し、油相成分、水相成分、乳化剤の選定法と安定化に向けた対策を習得する。さらに、得られたエマルションの出来具合、および安定性予測につながる物性評価法を解説する。