神経障害性疼痛のメカニズム、治療と今後の新薬への期待

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第1部. 神経障害性疼痛発症のメカニズムと創薬の研究開発トレンド

(2019年6月12日 10:00〜12:00)

 難治性の神経障害性疼痛は確実な治療法が完成しておらず、依然としてアンメットニーズも高く、罹患患者のQOLを著しく低下している。現在もその病態の解明や創薬研究が活発に行われているが、多数の化合物が前臨床試験を経て臨床段階へとステージが進むにつれドロップアウトするケースが多い。これまでの膨大な基礎研究や臨床試験成績を解析し、臨床試験のプライマーエンドポイントを満たせなかった原因はどこにあるのか、ブレークスルーの糸口などをプレガバリンやデュロキセチンとの比較を含め本講習会で取り上げ、新規疼痛治療薬開発に役立つ内容を提供したい。

  1. はじめに
    1. 痛みの分類と疼痛治療薬
    2. 治療必要数 (NNT) および有害必要数 (NNH) のupdate
      ~神経障害性疼痛治療薬のメタアナリシスより
  2. 疼痛関連分子の発現部位および制御機構に関する最近の知見
    1. 疼痛発症機構と制御機構から見た各種疼痛治療薬の位置づけ
    2. アロディニアと痛覚過敏 (末梢性過敏および中枢性過敏)
    3. 後根神経節、脊髄後角、グリア細胞、免疫細胞に発現する疼痛ターゲット分子のupdate
  3. 神経障害性疼痛の分類 ~ 神経障害性疼痛の病態や症状
    1. 神経障害性疼痛全般について
    2. 帯状疱疹後神経痛
    3. 糖尿病性神経障害
    4. 抗がん剤誘発神経障害
    5. 線維筋痛症
  4. 新規神経障害性疼痛治療薬創生に向け薬効評価項目の選定およびその留意点
    ~ 臨床への適正なトランスレーションに向けて
    1. 神経障害性疼痛治療薬開発に必要な薬効薬理試験
    2. 動物試験における新たな取り組みの必要性
      • 現在、市場にある薬剤との差別化
      • 疼痛治療薬の創薬を行う上でface、constructおよび predictive validity
      • 現在開発中の疼痛治療薬の薬効薬理試験結果から臨床効果の予測性
        ~ 特に各疾患におけるプライマリーエンドポイントの面より
    3. 開発過程で副作用により中断した原因および動物試験における副作用検証のための試験
  5. これまでの疼痛治療薬開発の流れから最新の新薬開発状況や展望
    1. 糖尿病性神経障害、抗がん剤誘発神経障害、線維筋痛症治療薬を中心に
      • 開発中の化合物の解析
        ~ 各ターゲット分子による症状改善薬と病態進行遅延薬の位置づけおよび開発ステージ
      • イオンチャネル阻害剤や種々のターゲット分子による開発中の化合物やそれらの創薬の方向性
      • 最近の承認薬 ~ プレガバリンとの比較
      • 開発状況や創薬のポイント
      • 臨床試験の際の留意点
    2. 海外における既存薬の適応拡大に向けた取り組み
      • 糖尿病性神経障害治療薬として既存の糖尿病治療薬の作用機序から見た可能性や展望
      • 線維筋痛症治療薬として抗うつ薬が適応取得される根拠
      • その他、基礎・臨床段階の適応拡大化合物の現状
    3. 疼痛疾患におけるヒトへのトランスレーションとしてバイオマーカー取り組みの最新情報
      ~ target、 mechanismおよびoutcomeバイオマーカー

第2部. 帯状疱疹関連痛の治療とこれからの新薬に期待すること

(2019年6月12日 12:45〜14:45)

  1. 病態
  2. 発現機序
  3. 各種薬物治療の有効性と限界
    • 抗てんかん薬 (リリカ)
    • 三環系抗うつ薬
    • SNRI、SSRI
    • オピオイド
    • ステロイド
    • 抗不整脈薬 (局所麻酔薬)
    • 抗不安薬
    • その他の薬剤
    • 神経ブロック
  4. 今後、上市が見込まれる新薬への期待
    • ミロガバリンベシル酸塩 など

第3部. 糖尿病性神経障害性疼痛の治療とこれからの新薬に期待すること

(2019年6月12日 15:00〜17:00)

 近年、糖尿病患者は増加しており、合併症である糖尿病性神経障害性疼痛 (DNP) も増加するとみられる。DNPは患者のQOLを大きく低下させるため、適切な治療が必要である。今回セミナーでは神経内科医からDNPにフォーカスし、手足のしびれ、痛み、異常感覚などの症状の診断と治療について解説し、今後の治療薬に期待する点について述べる。

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