本セミナーでは、粘着・剥離について基礎から解説し、タック性・ピール性を決める因子、粘着特性の変化の予測、評価事例から解釈のコツを詳解いたします。
(2019年5月31日 10:00〜14:45)※45分のお昼休憩を含む
粘着・剥離現象のメカニズムについて実例・理論的枠組みを紹介する。 (1) 粘着剤の代表的な材料である高分子の力学物性 (粘弾性・時間温度換算則) 、ならびに、粘着の3要素 (タック・保持力・粘着力) について、それらの意味をレオロジーの観点から説明する。粘着剤の開発においては、「くっつきやすくはがしやすい」粘着剤が良いとされる事が多いが、このような良い粘着剤を推定する経験則を紹介する。 (2) 剥離時の粘着剤は大変形し、様々な特徴的な形態 (糸引き) が形成される。このような形態形成を引き起こす不安定性 (フィンガリング不安定性) を解説し、タック測定時、および、テープ剥離時における形態形成の実例を紹介する。 (3) テープ剥離の強さ (粘着力) の決定要因は多岐にわたるが、本講ではとくに物理的要因 (速度・角度・装置剛性・基材厚・粘着剤厚) の依存性を解説する。
(2019年5月31日 15:00〜16:30)
粘弾性測定は材料の粘性と弾性を同時に評価することができ、材料設計において非常に有効な評価手法である。本講座では、粘弾性測定の基礎的な理論から、粘着材の重要な評価項目である粘着・剥離特性を測定事例と共に紹介する。更に、熱硬化特性や反応固化特性、プローブタック評価との相関、湿度変化による粘着特性の変化などの測定事例も併せて紹介する。