金属製品が時間の経過とともに腐食して元の安定な化合物 (酸化物、硫化物など) に戻るのは全く自然な現象です。しかし、突発的な損傷を避けて高い信頼性を発揮させるためには、設計、製造およびメンテナンスにおいて、腐食予防策を確立しなければなりません。本講では、初心者向けに、金属腐食の基礎となる発生メカニズムを説明し、事例を紹介しながら、耐食性評価方法と腐食予防策の考え方を解説します。
- 金属腐食のメカニズム
- 金属の腐食形態
- 乾食と湿食のメカニズム
- 乾食の反応
- 湿食の反応
- 各種金属の湿食特性
- 局部腐食の種類とメカニズム
- 粒界腐食
- 孔食・すきま腐食
- 応力腐食割れ・水素脆性
- ガルバニック腐食 (異種金属接触腐食)
- 大気と海水の腐食性
- 耐食性評価方法
- 金属腐食の評価
- 形態観察
- 腐食生成物分析
- 破面解析
- 腐食試験
- 腐食試験の目的と試験方法の選定
- 腐食試験の種類
- 腐食予防技術
- 耐食材料
- 被覆防食・表面処理
- 耐食鋼・ステンレス鋼
- 非鉄合金
- 環境制御
- 温度
- 化学成分
- 流速など
- その他
- 応力軽減
- 電気防食
- 防食設計・異種金属組合