医薬品産業のグローバル化が進み、大手製薬企業では海外製薬企業とのライセンスが日常化しています。一方、最近の医薬ライセンスの主流は公的研究機関や創薬ベンチャー企業が開発した創薬研究基盤技術や医薬品シード・リード化合物に移行しています。その結果、中小製薬企業にも海外製薬企業とのライセンスチャンスが増えていますが、国内の公的研究機関や創薬ベンチャー企業と同様、海外企業とのライセンス経験が浅く警戒感も強いように思われます。
そこで、このセミナーでは医薬ライセンスを先導してきた先進国製薬企業の役割や医薬ライセンスを支えてきた薬価制度を概観して、近年の医薬ライセンスと契約書の留意点について考察します。また、医薬品市場が急成長しているアジア諸国の医薬品産業育成・保護政策を紹介します。最後に、医薬品ライセンスに関連する海外製薬企業の最近の動向についても考察したいと思います。
- 先進国製薬企業のライセンスの特徴
- 医薬ライセンスにおける先進国製薬企業の役割
- Win – Winのための医薬ライセンスの枠組み
- 化合物評価
- 市場環境の変化に対応する柔軟な発想
- 医薬ライセンスにおける薬価制度の役割
- ハイリスク・ハイリターンの医薬品産業
- 薬価による医薬品産業保護政策
- 米国の自由薬価制度とリベート
- 欧州諸国の薬価制度
- 先進国製薬企業の医薬ライセンス戦略
- 経済条件設定の考え方
- マイルストンと留意点
- ロイヤルティと留意点
- 関連条項を含めた柔軟な経済条件交渉
- ライセンス先選考の特徴
- 提携のための条件
- 化合物評価基準
- 生物学的製剤の台頭と薬価政策の転換による影響
- 海外製薬企業とのライセンス契約書の留意点
- 全般的な留意点
- 契約条項毎の留意点
- 契約書ドラフト作成の重要性
- 特許裁判の留意点
- アジア諸国の医薬品産業育成・保護政策
- 中国
- インド
- 韓国
- 海外製薬企業の最近の話題
- ブロックバスターモデルからニッチバスターモデルへの移行
- 先行するオープンイノベーション
- 新しい医療への準備と既存ライセンス契約の見直し