スマートウインドウは、外部からの電気、光、熱などの刺激により光学特性 (主に色) の変わる窓の総称で、各種構成、材料のものが研究・開発されて、すでに市販されているものもあります。例えば酸化還元で色調変化を起こすエレクトロクロミック、電場で光学特性を変える液晶や配向性分子を含むもの、熱や光で色の変わるサーモクロミックやフォトクロミック、触媒作用で色の変わるものなどを紹介いたします。本セミナーでは、それらの特徴を、調光原理、構成材料の観点からご理解できるように平易に解説し、この分野の今後の動向や成長性について展望します。
- 予備知識
- スマートウインドウとは
- 制御対象となる光の領域
- 薄膜の光学的特性
- 電気化学の基礎
- スマートウインドウによる調光
- 動作原理からみた各種スマートウインドウ
- 電気化学的酸化還元で色を変える
- エレクトロクロミック
- ミラー状金属膜の電析
- 触媒作用で色を変える
- WO3のガソクロミック
- 金属水素化物のミラー調光
- 電場で光学特性を変える
- ポリマー分散型液晶 (PDLC、GH-LCD)
- 微粒子分散型調光 (SPD)
- 電気光学的光シャッター (PLZT)
- 光で色を変える (フォトクロミック)
- 熱で色を変える (サーモクロミック)
- スマートウインドウの実用化における課題
- スマートウインドウの実用性能
- 大面積化と応答性
- 耐久性
- 低コスト化
- フレキシブルかフラットか
- まとめと今後の展望