本セミナーでは3Dプリンター向け材料の開発動向を中心に、関連特許動向を網羅して、3Dプリンタ技術動向を幅広く解説いたします。
世界各地で従来と違った「新しいものづくり」が始まっている。今までの延長上ではない3Dプリンティング (Additive Manufacturing) の利用に大きな期待が寄せられている。まさに、今までの大量生産=安価という図式から、3Dプリンターを利用したものづくり、少量生産=高付加価値という観点からその取り組みが大きく動いている。しかし、そのプリント出力物 (材料) の完成度は必ずしも充分なものではなく、3Dプリンティングを真に利用するためには材料の更なる進化が求められる。その開発にビジネスチャンスの可能性を求めて大企業の参入が続いている。 世界は新しい流れの中、最近は特に、製品と直結する金属造形に注目が集まると共に、次世代を見据えた活動が盛んになっている。その中、高性能で付加価値の高いPEKKなどのスーパーエンジニアリングプラスチックの立体造形やセラミック造形への関心が高くなっている。セラミック製品の製造は日本の地位が高く、注視していく必要がある。 本講演では3Dプリンティングのための材料について、求められる特性とその現状を俯瞰するとともに、今後の開発動向を整理し、今話題の新しい造形法を含めて3Dプリンティング材料とその関連ビジネスの方向性を探ることとする。