第1部
化粧品の“使用感“におけるお客さまの感じ方および“香り“の感じ方と商品への反映
(10:30~12:30)
~好き・嫌いをどう商品に反映させるか~
化粧品における感性価値は、パッケージデザインやネーミングなどに議論が集中し、肝心の化粧品の中味の使用感や香りについては語られなかったことが多い。
一方、化粧品メーカーでの使用感や香りについての感性価値創造活動は地道に実施されているものの、暗黙知の状況が多く、一般に知られる機会は非常に少ない。
今回はスキンケアを中心に中味の使用感や香りについての嗜好を十分反映した商品を創り出すために、使用感や香りの嗜好としてのお客さまの感じ方、その情報の集め方、商品への反映の仕方、商品特長としての感覚感性特性の伝え方を実際の体験をもとにお伝えしてみる。
- 化粧品メーカーとしての感性価値創造活動
- メーカーの価値創造の構造
- 買っていただける商品の特性
- 「欲しい、買いたい、もう一度」の循環
- 使用感と香りについてお客さまの感じ方とメーカーの思惑の違い
- お客さま言葉とメーカー言葉
- 海外での言葉を超えた概念の違い
- お客さま嗜好の把握
- 専門パネルによるマッピング
- Ⅱ型官能評価による嗜好の把握
- お客さま嗜好の商品への反映
- QDAによる感覚感性の設計
- QDAと試作品評価のすり合わせの実際
- 感覚感性的特長の伝え方
- コンセプト、エビデンスの官能評価的翻訳
- お客さまから教わる
- お客さまの香りの感じ方・捉え方
- お客さまとメーカーの行き違い
- フレグランスにおけるお客さまの感じ方
- 商品への香りの嗜好の反映
- 商品コンセプトの香りへの展開
- 香りのスキンケア等への反映の実際
第2部
“言葉” や “音” が与えるイメージから商品コンセプト・訴求ワード・ネーミング等への展開
(13:20~14:30)
~商品開発視点で考える効果的な訴求ワード~
商品がもつ“価値“を消費者に伝える手段として様々な感性要素がある。
その中でも「商品訴求ワード」や「ネーミング」は、言葉や音によって、消費者の中に様々なイメージを与えることができる、商品価値を築く重要な要素である。
消費者が商品選択する際、どんな言葉やどんなメッセージによって心が動かされるのか、心に響くメッセージとはどんな要素を持っているのかなど、“言葉の役割“や“言葉の選択“、そこから導かれる商品イメージについて。
商品を企画する立場から、コンセプトの策定から訴求ワード、ネーミングに至るまでの一連のプロセスについて事例を交えて解説致します。
- 商品コンセプト策定プロセス
- ターゲット設定
- ベネフィット
- 信じる理由
- 差別化ポイント
- パッションポイント
- 言葉のもつ役割
- 言葉の選択
- わかりやすい言葉
- 新しい言葉
- 商品訴求ワード
- 機能を表す言葉
- 効果を表す言葉
- 感触を表す言葉
- 仕上がりを表す言葉
- 気分を表す言葉
- 訴求ワードの検証と確認
- ターゲットに魅力的な言葉
- 本質を伝えられる言葉
- 使ってみたいと思わせる言葉
- 実感できる言葉
- 商品ネーミング
- まとめ
第3部
ヒトが色彩から感じる印象の評価と化粧品パッケージ・製品デザイン
(14:45~16:30)
感性価値のモノづくりにおける重要性が説かれて久しい。機能効能、技術、企業の信頼性、価格等による差別化ではない価値軸として感性が取り上げられている。
そこで、作り手と使い手はカラー・デザインを通じて感性を共有しているのか、という視点に立ち感性価値を検討する。
作り手の狙い (デザイン・コンセプト) と化粧品パッケージにおける造形表現の関係、そして、パッケージから受ける使い手の感性的印象の関係を検証し、今後のデザイン企画・開発に活かす方法について考える。
- 感性価値とカラーデザイン
- 開発者側からの視点
- 使い手側からの視点
- 感性的イメージの検証とフィードバック
- 化粧品パッケージデザインの感性的印象評価
- 感性のとらえかた
- 色彩とイメージの関連
- 感性マップとしてのイメージスケール
- 形状デザインとイメージ
- 文字形状とイメージ
- 五感表現とイメージ
- モノ (商品) の感性分類
- 化粧品、プロダクト、インテリア
- 高級のパターン分類
- 4タイプの高級感
- 人の感性分類
- 感性によるライフスタイル