レオロジー入門講座

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レオロジーは、物質の変形や流動を取り扱う比較的新しい科学分野です。原材料から最終製品、石油化学から食品や医薬品など、物質が関与するあらゆるサイエンスやエンジニアリングを横断的にカバーする一般的な概念といえます。使いこなせればレオロジーほど万能で心強い武器はありませんが、一方で専門書には数式が多く、難しく見えて手が出せないという声や、思い切って測定してもデータの妥当性や考察に迷うという意見をしばしば耳にします。  本講演では数式を極力抑えた上で、講師がメーカーの技術者として経験してきたノウハウや事例を多数示し、中核レオロジストの早期育成を目指します。

  1. はじめに
    1. 実は身近なレオロジー – 触って食べて遊んで納得!
    2. 基本の3点「応力・ひずみ・せん断速度」 – 粘度と弾性率を求める算数
    3. 粘度計とレオメータの違い – 精度だけではありません
    4. フローカーブ (流動曲線) 、静・動的粘弾性測定の理解
    5. レオメータの仕組みと治具の使い分け
  2. フローカーブ (流動曲線)
    1. 身近な物質の粘度挙動 – 食品から医薬品、塗料など
    2. 降伏値の求め方 – マヨネーズはどの位の力で動き出す?
    3. チクソトロピックループとステップフロー
  3. 熱硬化性樹脂
    1. 典型的な硬化挙動における最低溶融粘度とゲル化点
    2. プロセスウインドウの考え方 – 熱履歴と反応速度など
  4. 分散系
    1. 代表的なエマルションの挙動 – 安定性評価、構造回復過程など
    2. 代表的なサスペンションの挙動 – 分散性、物理架橋の寄与など
  5. ゲル
    1. 身近な食品の粘弾性挙動 – 食感評価とゼリーを滑らせない工夫
    2. ゲルのレオロジー的分類
  6. 粘着剤
    1. 設計と物性評価の考え方
    2. 温度依存性測定のコツと事例
  7. 熱可塑性樹脂
    1. 平均分子量、分子量分布と周波数依存性の関係
    2. Cox – Merz則とは – 安定した溶融樹脂評価のために
  8. 多様なアクセサリーと測定技術の紹介
    • UV硬化
    • 界面レオロジー
    • マスターカーブなど

会場

東京流通センター
143-0006 東京都 大田区 平和島6-1-1
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