高分子トライボロジーの制御と特性評価

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プログラム

第1部 高分子材料の摩擦、摩耗

(2019年5月14日 10:00〜11:30)

 様々な技術分野において、摩擦・摩耗にかかわる基礎知識 (トライボロジーと呼ばれる分野) は必要不可欠です。摩擦・摩耗特性は、運転条件、環境などに影響される複雑な現象ですが、体系的に学ぶ機会が少ない分野でもあります。  本セミナーでは、初心者にもよくわかるように、様々な形態の摩擦・摩耗に関する知識、高分子特有の摩擦・摩耗現象のエッセンスを解説します。長寿命化、高信頼性化に向けた材料設計や機械設計、メンテンス、信頼性等にとって高分子摺動部品の摩擦・摩耗に係る諸問題の解決の糸口となる講座です。

  1. 摩擦・摩耗の基礎
    1. トライボロジーとは
    2. 表面の性質と接触
    3. 摩擦
      1. 摩擦の形態
      2. 摩擦の法則と摩擦が発生するメカニズム
      3. 潤滑下の摩擦とそのメカニズム
    4. 摩耗
      1. 摩耗の分類
      2. 摩耗の形態とそのメカニズム
  2. 高分子材料の摩擦・摩耗
    1. 摺動部材用高分子材料
    2. 高分子材料の摩擦・摩耗の特徴
    3. 摺動材料選択と摺動面設計の考え方
    4. ケーススタディ

第2部 金属に対する高分子の摩耗特性

(2019年5月14日 12:10〜13:40)

 材料の摩耗は雰囲気気体の吸着や化学反応の影響を大きく受けるために複雑であり、硬さでは整理できないことが多い。本講座では高分子の中でも特にポリエチレンやポリテトラフルオロエチレンなどが各種純金属と空気中で摩擦した際の摩耗特性について解説する。

  1. 材料の摩耗特性
    1. 摩耗形態の分類
    2. 摩耗に影響を及ぼす因子
  2. 高分子対金属の摩耗特性
    1. ポリエチレンの摩耗特性
    2. ポリテトラフルオロエチレンの摩耗特性

第3部 AE計測法を用いた摺動材料の摩擦・摩耗特性評価

(2019年5月14日 13:50〜17:00)

 アコースティックエミッション (Acoustic Emission、AE) 計測法は、材料の変形・破壊時に生じる弾性波を検出して評価に用いる非破壊検査手法の一つです。AE計測は、とても高感度であるため、従来の計測手法では捉えることができない微視的な変形・破壊現象の診断・評価を行うことが可能です。しかし、AE計測には様々な因子が関わり、変形・破壊現象によっても挙動や特性が異なるため、初めてでは手を出しづらい分野と言われています。  本講座では、AE技術をすぐに活用していただけるように、AE技術の基礎から応用まで幅広く、AEセンサの取付けや信号計測のノウハウも含めて学習していただきます。国際規格 (ISO9712) のAE試験に関する教育要求で規定されているレベル1~2技術者に相当する学習内容を視覚的にできる限り解りやすく解説します。本講座を通じて、AE技術の実用へのきっかけとなれば幸いです。

  1. アコースティックエミッション (AE) 計測の基礎
    1. AE計測の歴史と現状
    2. AE計測の特徴と応用分野
    3. AEセンサとAE計測システム
    4. AE評価パラメータと解析手法
  2. AE評価パラメータと変形・破壊現象の関係
    1. AE計測を用いた材料評価の基礎知識
    2. ノイズ信号とその対策
    3. 変形・破壊形態とAE信号
  3. AE技術の摺動材料への応用
    1. 摩擦・摩耗の基礎知識
    2. 摩擦・摩耗現象とAE信号
    3. すべり軸受の焼付き予知
    4. 転がり軸受の寿命診断
    5. 高分子材料におけるAE計測事例
    6. その他の実機診断・評価へのAE技術適用事例
  4. まとめ

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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