第1部 ナノ構造を用いたシリコン系負極のサイクル特性改善
(2019年5月9日 10:00〜11:30)
- シリコン負極の特徴
- 負極用ナノシリコン材料
- シリコンのサイズとセル特性
- ナノシリコン負極のさらなるサイクル特性改善
- シリコン負極に求められている特性
- ナノシリコン複合材料
- ポーラスシリコン
- 従来技術の利用
第2部 シリコン負極のコンポジット化技術と厚膜化、電解液の最適化によるサイクル特性の改善
(2019年5月9日 12:10〜13:40)
- ケイ素負極の課題
- 研究・開発の現状
- ケイ素の基本的性質
- ケイ素の長所を活かすためのコンポジット化の概念
- 活物質のコンポジット化と厚膜電極化技術
- メカニカルアロイング (MA) 法
- 無電解析出 (ELD) 法
- リンのプレドープ
- ガスデポジション (GD) 法による電極作製
- ケイ素系コンポジット電極の負極特性
- 遷移金属シリサイド/Siコンポジット
- 遷移金属被覆Siコンポジット
- リンのプレドープ
- ケイ素電極の特長を一層引き出す電解液
(添加剤やイオン液体の適用)
第3部 ケイ素を用いた負極用バインダーの最適選択による充放電特性改善に向けたアプローチ
(2019年5月9日 13:50〜15:20)
我々はリチウムイオン二次電池用正負極活物質の合成研究開発を行っており、活物質の高容量化・長寿命化のためには電極を構成する素材の最適化が必要不可欠である。 そこで、本講座ではシリコン粉体をベースにした負極活物質と共に電極を構成するマトリクス素材としてバインダーの物理的・電気化学的特性制御に着目し、活物質の膨張収縮による合材層構造崩壊抑制などの諸効果を検証した。
- 背景
- ケイ素負極活物質 (研究開発実績)
- 粉体活物質とバインダー
- バインダーの種類
- バインダー評価
- バインダーと活物質、集電体との密着性 (剥離強度)
- バインダーの圧縮強度
- 電極作製プロセス
- 充放電サイクル特性評価
- バインダーのみ負荷特性評価
- メカノケミカルプロセス合成ケイ素 (粉体) 負極活物質の充放電特性
- メカノケミカル法による粉体ケイ素の合成
- 負極活物質合成プロセス
- 充放電特性の評価
- まとめ
第4部 充放電に伴うシリコン系負極活物質の形態変化、微細構造解析
(2019年5月9日 15:30〜17:00)
リチウムイオン電池用新規負極材料としてSiが注目されてきた。Si負極の性能調査としては、充放電試験による劣化挙動の解析は一般的に行われてきたが、充放電時におけるSi材料そのものの構造変化については十分に把握されているとは言い難い状況にある。
そこで、Si材料の充放電挙動について電子顕微鏡を用いて微細構造の変化を詳細に調べた結果を発表する。 本発表では、Si材料へのLiの挿入脱離現象について、結晶学的なアプローチも含めて考察している。 さらに、Siの微粉化や表面被膜生成などの劣化現象に関係する副反応がどのようなスキームで発生しているかについて微細構造分析の立場で評価した例を示す。
- Liイオン電池開発におけるSi負極分析について
- 結晶Si粒子を用いたセル作製と充電時の電極形状変化
- Si粒子の初回充電挙動の微細構造分析
- 電子線後方散乱回折法 (EBSD) を用いたLiのSi結晶への挿入経路推定
- 透過電子顕微鏡を用いた充電時のSi活物質の微細構造解析1
- Si活物質の微細構造解析2 – 容量を制限した充放電による微細構造の変化 -
- Si活物質の微細構造解析3 – 活物質表面被膜の形態と成分分析 -
- 活物質表面被膜分析の新しいアプローチ
- 非曝露FIBによる活物質のナノエッジ加工
- ナノエッジSi負極の充放電挙動のEx – situ TEM分析