経済産業省の報告書によると、2016年に世界で約10兆円相当の不正流通医薬品が流通している。2017年には国内でもC型肝炎治療薬ハーボニー配合錠の偽造品が確認されるなど、GDP対応は喫緊の問題となっている。とはいえ、流通過程での品質劣化対策、盗難防止は、業種間の協力、ならびに保有する経験、ノウハウ等を共有しなければ達成できるものできない。まずは自社でできるところから一歩一歩進めていくしかない。まず何をすべきか、演者の経験をもとにGDPの実務対応のヒントを提供する。
- GDPの目的
- GDP制定の背景
- GDP + GMP = GMDPの視点が必要
- GDPは誰向けに書かれているのか
- 製造販売業者、卸売販売業者、製造業者へのインパクト
- 日本版GDPの特徴
- GDPもGMPもまずは品質システムの構築から
- 品質システムとは
- GDPでの品質管理指標KPI (Key Performance Indicators) 指標例
- 上級経営陣の責務
- 重要な文書は品質システムを記載した品質マニュアル
- 日本版GDPの概要
- 品質マネジメント
- 職員
- 施設および機器
- 文書化
- 業務の実施
- 苦情、返品、偽造の疑いのある医薬品および回収
- 外部委託業務
- 自己点検
- 輸送
- GDPの実践
- GDP対応のために調査すること
- GDP対応のための実験・検証事項
- 流通過程での品質確保 (温度管理等)
- 偽造薬・不良医薬品の正規流通ルートへの侵入防止
- 物流業者の適正管理
- 温度マッピングの計測手順
- 保管業者の選定基準
- 配送業者の選定
- GDP文書の整備
- GDP管理基準書への記載内容例
- GDP責任者 (担当者) の職務
- 業者との取り決め事項例
- 必要と思われる記録類