第1部 ガラス繊維、炭素繊維強化複合材料の強度/破壊と耐久性
(2019年4月26日 10:00~11:30)
- 繊維強化複合材料の力学的要素,要因
- 繊維強化複合材料の損傷および破壊の内部現象
- 繊維強化複合材料の損傷および破壊の要因
- 繊維強化複合材料の耐久性の定義
- 繊維強化複合材料の耐久性の評価方法 (試験方法および計算方法)
- 繊維強化複合材料の耐久性の耐久性の設計計算方法 (剛性低下指標およびき裂進展パリス則など)
- 繊維強化複合材料の強度および耐久性の改善事例 (界面強度,じん性,疲労耐久寿命など)
第2部 グラフト化技術、カップリング剤を用いた樹脂/ガラス繊維の界面制御
(2019年4月26日 12:10〜13:40)
- ポリオレフィン骨格のポリマー改質剤
- 骨格と変性構造
- グラフト化と特徴
- コンパウンドでの効果
- メカニズムと実験例
- ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミドなどでの活用例
第3部 フッ素技術によるエンプラの耐衝撃性向上と応用
(2019年4月26日 13:50〜15:20)
フッ素材料は、耐薬品性、耐候性、難燃性、電気特性、耐衝撃性、低摩擦性等に優れ様々な産業分野で重要な材料として用いられている。
AGCで開発したフッ素技術によるエンジニアリングプラスチックの改質技術は、AGC独自のフッ素技術と他の素材を「複合化」する技術であり、様々な材料と組み合わせることでフッ素材料の特性である耐衝撃性を付与させることができる。
そこで本講座では、AGC独自のフッ素技術と他の素材を「複合化」事例を紹介し、更には本技術を用いた有望市場に対するAGCのフッ素事業の取り組みを紹介する。
- フッ素樹脂の一般的な特性について
- フッ素技術によるエンジニアリングプラスチックス、及び熱可塑性炭素繊維複合材料の改質
- ポリアミド樹脂を事例としたエンジニアリングプラスチックの改質技術
- PEEK樹脂を事例としたエンジニアリングプラスチックの改質技術
- 異種結合への応用
- 改質フッ素樹脂と他基材との接着事例紹介
- 改質フッ素樹脂による他基材の難燃性等の性能向上技術
- 有望市場に対するAGCのフッ素樹脂事業の取り組み
- AGCの提案するFluon+ (フルオンプラス)
- Fluon+ (フルオンプラス) による用途展開紹介
第4部 高分子複合材料における 強度と耐衝撃性の評価と改善
(2019年4月26日 15:30〜17:00)
力学特性は高分子複合材料に求める最たる物性であり、今も年間1万報以上の論文が発表されているが、実験的検討と定性的な考察でまとめられた論文が大多数を占める。講師はこの現状を払しょくするべく、現在高分子材料のカタログによく掲載されている引張強さや衝撃強さなどを求める理論の構築に従事してきた。
本講義では、現在までに講師が構築してきた理論とその使用方法について解説し、これらの理論に基づいた高分子複合材料の力学特性改善例を数件紹介する。
- 力学の基礎
- 解析に必要な高分子材料の物性に関する評価方法
- 1軸引張試験
- 3点曲げ試験
- ノッチ付衝撃試験
- 示差走査熱量解析
- 高分子複合材料の降伏条件 – 1 界面剥離
- 成形品内部に生じる熱ひずみ
- 短繊維強化高分子複合材料のウエルド強さ
- 高分子複合材料の降伏条件 – 2 充填材の引抜け
- 充填材に生じる締付応力
- 充填材/母相間に生じる摩擦力
- 充填材の引抜けが降伏条件となる場合の強さ
- 任意の配向角における短繊維強化高分子複合材料の降伏条件
- 短繊維強化高分子複合材料の引張強さ
- 高分子複合材料の降伏条件 – 3 充填材の破断
- 引張負荷による破断
- カーボンナノチューブ分散ポリプロピレンの強さ
- カーボンナノチューブ分散ポリプロピレンのノッチ付衝撃強さ
- 短繊維強化高分子複合材料の耐衝撃性発現機構
- 充填材の引抜け
- 充填材の破断
- ガラス短繊維強化高分子複合材料のノッチ付き衝撃強さ
- ガラス繊維強化高分子複合材料の強度改善手法
- 反応性添加剤による強度改善
- 無機微粒子添加による強度改善
- カーボンナノチューブ添加による強度改善
- ガラス繊維強化高分子複合材料の耐衝撃性改善手法
- 無機微粒子添加による耐衝撃性改善
- カーボンナノチューブ添加による耐衝撃性改善