本セミナーでは、モータの基礎から解説し、高出力化、高トルク化のポイント、車載モータの性能要求・評価について詳解いたします。
最近の技術系講座は PC演算解析、解析ソフトに頼る傾向が見られる。 またメーカ入社後モータの設計に従事しても、いきなり磁場解析ソフトで実務に入るものの中には、数年を経過しても、モータの「トルクvs速度曲線」の発生メカニズムを理解できない者も多い。これでは新製品開発時やトラブル対策時に先を見通せず、応用力を欠いた技術者と言わざるを得ない。 本稿では、この点に鑑みて、モータの基礎理論、各種モータの特徴、設計法計算法、を磁気回路法により、分かりやすく課題演習を交えて解説する。モータの設計計算は、各種モータに合わせて実用的な数式の誘導法を教授する。 次に磁束を簡易法でありながら精度を高く求める、電卓で行う内容としてある。エクセル計算にも適している。この方法をマスターすれば、DCモータやブラシレスモータの「トルクvs速度曲線」なども簡単に作図できるようになる。複雑なHB型ステッピングモータやアキシャルギャップモータも簡単な等価回路でトルクを数値計算でき、所望のモータ設計ができるようになる。また、筆者が発明しアキシャル立体ギャップモータを圧粉鉄心でインホイール化したEV車の走行動画も紹介する。 これら手法を習得してから、実務でPC磁場解析ソフトを使えば、応用力を有した技術者となり得ると確信する。またモータ設計開発職のみに限らず、品質管理、営業技術職でも本稿の内容の知識は必要かつ有益であると確信する。 講師は40数年間、モータメーカーでの開発設計と、並行して大学での電気機器学の教鞭を有して、多数の発明特許取得の経験も有する。これらの実務と教師の経験を活かして、分りやすくて、すぐに実務に役立つ内容になるように、講義をするものである。