第1部 縦型GaNダイオードの作製と耐圧向上について
(10:30~12:10)
縦型GaNデバイスの耐圧維持構造およびエピ成長技術に関して名古屋大学における取組に関して報告する。
MOSFETの導通損失低減のためには、GaNエピ膜の高耐圧化が必要であるが、イオン注入された不純物の活性化が困難なGaNにおいて、プロセスダメージを軽減しつつ、デバイス構造を最適化する必要がある。本研究室では深堀メサ構造を有するGaN-PNDを設計し、非破壊降伏を達成したのでその要素技術に関して報告する。
また、m面GaN縦型デバイスに関しても、電気特性の面方位依存性を報告する。
- GaN-PNDにおける耐圧維持構造
- シミュレーションによる耐圧設計
- エミッション顕微鏡を用いたアバランシェ降伏の観察
- m面GaNにおけるエピ成長技術
- MOCVD法により成長したm面GaN基板上エピ膜
- m面GaN-SBDにおける電気特性評価
第2部 GaN バルク基板上GaN MOSFETの特性と特性改善に向けた取り組み
(13:00〜14:40)
最近のGaN単結晶基板上のMOS特性の開発状況について説明する。
- 低濃度アクセプタ濃度制御
- 制御されたエピ上のMOSFET特性
- 界面層のMOSFET特性への影響
- Mgイオン注入技術とMOSFET特性
- イオン注入技術を用いた縦型MOSFET
第3部 GaN on Siパワーデバイスが切り拓く革新的パワーエレクトロニクス
(14:50〜16:30)
近年求められる省エネには、インバーターやコンバータといった電力変換回路の高効率化が非常に重要である。
本講演では、NEDO戦略的省エネルギー技術革新プログラムにおける「GaN (窒化ガリウム) 双方向電力変換器の研究開発」中での取り組みである、GaN on Siデバイスの高耐圧化技術の開発を中心に紹介する。
- 技術背景
- Siパワーデバイスの限界
- GaNパワーデバイスへの期待と課題
- GaN on Siデバイスの基盤技術と要求特性
- ノーマリーオフ化
- 低オン抵抗化
- 高耐圧化
- GaN on Si技術による双方向電力変換器の応用事例とその利点
- ダイレクト変換電源の動作実証
- 遠藤研究室での取り組み
- GaN on Siデバイスを用いたモータ駆動用インバータ回路
- まとめ