第1部 MOFとは何か? どんな特徴があるのか?
~概論として~
(2019年4月3日 10:00〜11:15)
- MOFとは
- 身近なナノ空間材料
- 理想的なナノ空間材料としてのMOF
- MOF材料の定義と歴史
- 合成法
- 構造解析法
- MOFの性質と企業開発
- 物理・化学特性
- 安定性
- 企業開発状況
- MOFの一般的機能
- 吸着・分離
- センサー、伝導、バイオ応用
- 反応場、高分子合成
- ナノ複合材料
第2部 MOF/PCPの特徴、合成法と応用事例
(2019年4月3日 11:55〜13:10)
多孔性配位高分子 (Porous Coordination Polymer : PCP) 、または金属有機構造体 (Metal Organic Framework : MOF) と呼ばれる超多孔性物質の研究が近年盛んに行われている。まだ研究段階ではあるが、ガス吸蔵、分子やイオンの選択貯蔵、分離、固体触媒、徐放、隔離、輸送、ナノ合成容器、水分 (水蒸気) 吸湿、放湿、さらには電解質、センサー、DDS (Drug Delivery System) など多岐に渡る応用展開が期待されているので紹介する。
- MOFとは
- MOFの特徴
- 構造設計・合成法
- MOFの機能特性
- 吸着・分離
- センサー、伝導、バイオ
- 反応場、高分子合成
- 電池への応用
- 応用と今後の可能性
第3部 MOFの分離膜への応用とその可能性
(2019年4月3日 13:20〜14:35)
MOFはゼオライトと同様、結晶性多孔体であり、そのナノ空間は高い規則性と均一性が 担保されているため、結晶間に空隙か、存在しない (緻密な) 膜を作製すれば分子ふるい 作用による膜分離が期待できる。本講座では、MOF膜の製膜事例とその分離性能ついて概説する。
- 膜による分離技術
- 分離膜の種類
- 膜透過モデル
- 細孔の測定手法
- MOFの特性
- MOFの種類
- MOFの構造柔軟性
- MOFの製膜
- 二次成長法
- insitu法
- 対向拡散法
- その他の製膜手法
- MOF膜の種類と膜分離性能
第4部 金属有機構造体を正極材料とする二次電池の開発
(2019年4月3日 14:45〜16:00)
近年、遷移金属酸化物にとって代わる新しい高性能な二次電池正極材料の開発が重要となっている。ここでは、そのような正極材料として、金属有機構造体が有望であることを実例を示しながら説明する。また、高性能な電極特性を示す金属有機構造体の設計指針などについて、詳細を話す。
- 新しい二次電池正極材料の開発
- 従来の線金属材料の問題点
- 有機系、有機無機複合系正極材料の開発
- 金属有機構造体とは
- 金属有機構造体を用いた二次電池開発の現状
- 金属有機構造体を用いた正極材料の開発
- 多電子酸化還元活性な金属有機構造体の合成
- 多電子酸化還元活性な金属有機構造体の構造
- 多電子酸化還元活性な金属有機構造体を正極とする二次電池の作製
- 多電子酸化還元活性な金属有機構造体の電池特性
- 多電子酸化還元活性な金属有機構造体電池の電池反応解明
- ジスルフィド結合を含む金属有機構造体の開発
- ジスルフィド結合を含む金属有機構造体の合成
- ジスルフィド結合を含む金属有機構造体の構造
- ジスルフィド結合を含む金属有機構造体を正極とする二次電池の作製
- ジスルフィド結合を含む金属有機構造体電池の電池特性
- ジスルフィド結合を含む金属有機構造体の電池反応解明
- 今後の展望
第5部 多孔性配位高分子 (PCP/MOF) の特異な吸着特性と応用事例
(2019年4月3日 16:10〜17:25)
特殊な吸着材、触媒と考えられていたMOFは、近年、各種電池、エレクトロニクス等と、用途が急激に広がってきた。論文の掲載数も激増した結果、一般の目に触れる機会は増えたが、逆に全体像がつかみにくくなっている。
本講座では、これからMOFの研究を始める方、始めたが出口の設定に困っている方等を主たる対象として、MOFの基礎的な特性から最新技術動向まで、全体像を素描することを目的とする。
- PCP/MOFの多様な合成法
- PCP/MOFの耐久性
- PCP/MOFの長所/短所
- 技術開発動向
- 世界的な企業の動向 (注目分野他)
- 技術的なトレンド
- 国別の動向
- PCP/MOFの主な用途
- PCP/MOFの形態制御
- ガス吸着への応用
- 基本的なガス吸着特性
- PCP/MOFのガス吸着特性と他の吸着材の比較
- 代表的なMOFのガス吸着特性と応用例
- 特殊な「ゲート型吸着特性」を示すMOFの開発と応用
- PCP/MOF開発のサポート