第1部 UV硬化フォーミュレーション技術と表面、内部の均一硬化
(2019年4月12日 10:00〜12:00)
- はじめに
- UV硬化とはどのような技術か。
- この技術の重要性とは
- 光源と開始剤の選択
- UV硬化はどのように進行するか:硬化機構
- 光をどう理解するか:波長とエネルギー
- 光源の種類とその選択
- 光量測定はなぜ必要か
- 開始剤と光源とのマッチングはなぜ必要か
- 光強度をあげると表面の硬化は改善されるか。
- 表面と内部を均一に硬化できるか。膜厚と開始剤の関係はどう考えればよいか
- 着色顔料、紫外線吸収剤共存下でもUV硬化できるか
- UVラジカル硬化-UV硬化ではなぜラジカル重合がよく利用されるのか -
- 光開始・熱硬化反応の特長-UV硬化速度を上げる方法、下げる方法は -
- モノマーおよびオリゴマーの選択
- 高分子の構造とセグメント運動
- モノマーおよびオリゴマーの選択法
- 硬化収縮とその対策
- フォーミュレーションの具体例
- 酸素硬化阻害対策法:添加物の利用
- UV硬化物の黄変と硬化物の耐候性
第2部 フィラーを含むUV硬化樹脂の開発と応用
(2019年4月12日 12:40〜14:10)
UV硬化樹脂にフィラーを組み込むことで発現しがちな脆弱性、低硬化性など様々な課題を解決するためにはベースとなるUV樹脂をしっかり設計する必要がある。本講座では30年余りのUV樹脂設計の経験を通して得た様々なUV樹脂の性質や役割、機能を、四方山話やコラムをふんだんに取り入れて具体的にわかりやすく解説する。
無溶剤型UV硬化樹脂をベースとし、機能性フィラーを組み込んだ複合材料の設計に際し、強度アップや機能を最大限に発揮させるため、UV樹脂をはじめとする構成成分の性質や役割、機能を理解し、効率的に活用する技術が習得できます。
- はじめに
- モノマーデパートから見たUV樹脂開発の歩み
- UV硬化は万能?
- なぜ、いまフィラーを含むUV樹脂が必要か
- UV樹脂の構成成分 ~各種構成成分の働き、種類、特長~
- ベースレジン:ベースが組成物の物性を左右する
- 架橋剤:構造はよく似ていても少しの違いで働きは全く異なってしまう
- モノマー:希釈剤、ただ薄めるだけではない
- 光重合開始剤:組み合わせで全く変わる硬化性
- フィラー:無機、カーボン・・・。如何に組み込むか
- 添加剤:添加剤でフィラーは変わる
- 樹脂とフィラーの働き-樹脂とフィラーの組み合わせ方 -
- 樹脂の働き
- フィラーを入れても大丈夫:ウレタンを使いこなす
- 熱対策に:エポキシを使いこなす
- フィラーの働き
- 意匠性 隠す、漆黒
- 電気特性 電気を流す、埃をとる、静電気をとる
- 熱特性 熱を伝える、遮る
- 光学特性 光を伝える、明るく見せる高屈折材料
- 具体例-これまでに開発した機能性複合材料 -
- 隠蔽塗料
- 帯電防止ハードコート
- 導電性封止剤
- まとめ
第3部 紫外線硬化型アクリル樹脂による厚物成形
(2019年4月12日 14:20〜15:50)
- 成形用光硬化性樹脂の基本構成
- 硬化性
- 深さ方向の硬化性
- 開始剤の種類による硬化製の変化および光硬化型エポキシとの比較
- 硬化物物性
- イソボルニルアクリレートホモポリマーの特性
- 共重合による屈折率の制御
- 共重合系による熱変形温度の変化
- 架橋剤添加
- 応用
- 展望
第4部 FT-IR・ラマン分光法によるUV硬化樹脂の深さ方向の硬化度評価
(2019年4月12日 16:00〜17:00)
硬化樹脂の硬化過程の評価には、FT-IRやラマンといった分子振動分光法が有効である。それらは非破壊で高速に分析ができ、微小領域の分析や 他の分析装置との組み合わせにも対応するため広く利用されている。本講は、硬化樹脂の反応についてFT-IRとラマンについて 分析機器の原理や分析手順、中でも深さ方向の硬化評価について実際に分析した結果などを交え解説する。
- FI-IR
- FT-IRの基礎、スペクトルの解析方法
- 分光装置の概要
- 樹脂の硬化評価に適したサンプリング方法
- FT-IRによる硬化樹脂の分析例
- エポキシ樹脂
- ポリウレタン樹脂の加熱下における時間変化
- UV硬化樹脂
- 主な硬化樹脂の赤外スペクトルと帰属
- ATRの基礎と原理
- ATRによるUV硬化樹脂の分析例
- ATRによるUVインクの硬化反応
- ATRによるエポキシの硬化
- ATRによるUV硬化樹脂のリアルタイム分析
- ラマン分光
- ラマン分光の基礎と原理
- ラマン分光による硬化樹脂の分析例
- 深さ分析 UV硬化樹脂の硬化度の深度変化
- 薄膜 (酸素阻害の影響)
- 厚膜 (UV光減衰の影響)